このシリーズ(食、遊、癒)に共通する特長は、写真に添えられたキャプションの絶妙さです。この本を著すまでに、何度も何度も体験し、尋ね、蓄えられた著者の蘊蓄が、すべてのキャプションからにじみ出しています。何気ない一枚の写真、ただ日常を切り取っただけの写真の隅々にまで行き渡る説明の詳細さ、精緻さによって、中国の庶民生活がなんと生き生きと描かれていることでしょう。時には温かく、時には冷静な視点から記された文章に、なるほどと頷かされたり、一見突拍子もないツッコミに思わず笑ってしまったり。何度読んでも眺めても、飽きずに楽しめる良書です。写真に込められた情報量が文章でうまく引き出されていて、買って得をした気分になりました。星5つをつけたいところですが、全編カラー写真の続編が出版されることを祈り、敢えて星4つとしました。