ユニチャームは日本では優良企業だけれどあまり目立たない。生理用品や紙おむつでは、花王やP&Gを押さえて日本でもトップメーカーであるのだが・・・。
しかし、私が見た限りでも、中国(上海)やタイでは圧倒的に強い。どこのスーパーの棚を見ても、正に花王やP&Gの影が薄い。
なぜ、そのようにユニチャームが海外の事業で強いのだろうと思っていたが、この本の著者張氏のような優秀な「現地人」マネージャーがいることが1つの要因のようだ。
張氏は上海出身の「現地人」ではあるが、日本の慶應大学経済学部の出身でもある。従って、日本の文化・習慣もよく心得ており、中国と日本のビジネスや働く者の考え方や行動の違いを上手く『文化の翻訳者』として消化し、ユニチャームのビジネスを伸ばすことに活かすことができたのだろう。日本企業が陥りがちな「日本流」の押しつけでなく、それを十分に理解した上での「中国流」を実践したと言えるだろう。もちろん日本人でこのような機能を果たせる人がいればそれに越したことはないが、それを期待するのはあまりに欲張りに思える。そこに至って、サブタイトル「中国人を使いこなせた企業だけが生き残る!」というフレーズに思わず頷かされた。
とは言え、全編に亘って、張氏のやる気、エネルギーそして自信が漲っている。こんな人がいたら、どこにいても頼りにしたいと皆さんも感じるだろう。