いま、中国から大勢の観光客が日本に押し寄せて来ます。でも、大半は団体のパックツアーで、しかも低料金の周遊型。
いきおい、信じられないほどの超過密スケジュールが組まれているので、貪欲に行動するのはやむを得ないことなんです。
しかも、マナーの悪さ、公衆道徳の欠如、時間のルーズさを棚に上げて、噴出するクレームの数は半端じゃない!! だから中国人は苦手なんだ、と腰が引ける人が多いんですね。
じつはかく申す私、中国からのご一行様と接する機会の多い、サービス業に従事しているのですが、一生懸命やっても気持ちがばかりが空回りして付き合い方がわからず、悩みのタネだったんです。でも、この本を見て心底オドロキました。いままで悩んできたことへのヒントがてんこ盛りなんです。
なにしろ現地のツアーガイド、旅行会社の経営者、ツアー体験者、ビジネスでの来日経験者から中国人の本音を引き出し、なにが問題なのか、その原因が書かれているのですから、トラブルになる理由がよくわかるんです。
例えばその1。中国の人って、時間にルーズですが、彼らとしては「そんなことで怒ってると人生たのしくないでしょ。些末なことで四の五の言うな、小せえ、小せえ」って、やはり大陸的なんです。
例えばその2。我われ日本人みたいに、おとなしく整然と列に並ぶことなんて金輪際できません。バスや列車が来れば我先にと突進します。北京五輪の時に政府が付け焼き刃でもいいからと、躍起になって指導してたようですが、その後すぐに元の木阿弥になりました(と、北京にいる友達が言ってました)。これは、現地の人たちから言わせれば「そんな難しい並び方、わからない」でワヤ。
例えばその3。あまにも傍若無人な振る舞いにカッとなって諫めると、逆ギレ。中国人ってのは異常にプライドが高く、メンツにこだわるんです。だから、「人前で注意なんかするな。カッコ悪くて大いに傷つけられた」てなことになり、なんだかこちらの旗色が悪くなってしまう、という次第。
「敵を知れば百戦危うからず」という例え通り、相手の言い分を聞くとうなずける場面が少なからず見つかりました。今後は彼らのメンタリティーを知り、その上で作戦を立てれば、上手にやっていけそうな気がします。
中国人はウルサイけれど、これからはもっとうまく付き合い、何度も日本に来てもらいたい、と考えている方々は多いはずです。そんな人には「目からウロコ」、とっても参考になりますよ。来年は上海万博もありますから、向こうへ行って彼らと交流する際にもきっと役立つでしょう。