今年我が国はGDPで中国に抜かれたが、30年も前から中国と我が国の橋頭堡として、ビジネスに関わって来た古林恒雄さんを、著者による膨大な取材に基づいてその人物像をルポルタージュした本である。
古林さんの存在は我が国ではあまり知られていないが、中国上海市では数々の褒章を受けており、現地の新聞でも紹介されるなど有名な日本人であり、今は離散したもとカネボウの物申す社員だった。
私はこの本を読んで、我々の知らない所で中国とのプロジェクトXが進行していたことに驚かされた。もはや市場は米国だけでなく、中国は賃金の安い生産拠点ではない。中国ビジネスに真摯に取り組まれたい企業やビジネスマンに、そして就活中の学生さんにも是非ともお薦めの本である。
上辺だけのHow to本ではないので、急には流行らないと思うが、書店店員さんのお薦め札が立つ本として、ジワジワと古林さんもこの本も評価されて来ることになると思う。