著者は中国に好意的とはおもえない。週刊誌のノリでこれでもかこれでもかと中国の現状を
嗤っている。
タイトルに「ニセモノ」とあるがこれは模造品・海賊版などの狭義の偽物だけでなく、偽者も偽証明書もインチキもみな「ニセモノ」に含まれている。インチキをしても、捕まって手痛い目にあう確率も低く、中国国民の上昇志向、ミエハリ、自己主張、貪欲さ、中国社会のアンフェアさ、格差、抜け駆け、閉鎖性など相俟ってニセモノがあふれる社会ができているのだ。
この国でも「高考」といわれる激烈な競争の大学入試統一試験があるが、大学の所在地の地域枠優先などで最低合格ラインが有利になったりするので、あの手この手で不正が行われる。
卒業証書も在学証明書もニセモノが金で手に入る。ニセモノ商売は希望者と仲介者と公務員(教師、校長を含む)で成立し、ニセモノかどうかチェックのしようのないようなものもある。海外に出るのは本来すごくハードルが高いはずだが、留学に必要な書類もニセモノでそろえる事が出来る。もともと、社会基盤が脆弱で不平等社会で、義務教育も機会均等でないし、金もかかるし、住んでいるところやつてですごく有利不利になるし、じっとしていては負け戦、できることは不正だろうがなんでもやらねばという気になってくる。
中国の全体としての貧しさ、ひずみ、賄賂、野放図さ、なおざりさ、チエック体制の甘さが
よくわかる本。
日本で犯罪を犯す中国人は福建省出身者が多いとは知らなかった。