中国の屋台を中心としたざっかけない料理、それが小吃(シャォチー)。
各地の小吃を写真やイラスト入りで紹介しまくるこの本は読んでいて本当に楽しい。
どんな味がするんだろう、どんな匂いなのかな、どれもが想像力をかき立てられる。
特筆すべきは筆者と屋台店主との会話集。
軽妙なやりとりに、思わずこちらも店主を“おっちゃん”、”おばちゃん”と呼びたくなってくる。
残念なことに”おいしい中国屋台”の頃と比較すると、スクラップの構成、イラストの腕、文章力、等が
格段に向上している他、表立って書けないことが書かれなくなっており、
より万人向けになっているのだが、これらは仕方のないことだろう。
ところで、現在中国では再開発の名の下に、こういった屋台がもの凄い勢いで取り壊され、小綺麗な店に代わりつつある。
更に屋台そのものが不衛生だとして営業許可が下りない、薄利多売の商売の為、後継者が育ちにくい、と言うこともある。
筆者も前書きで触れているが今年有った屋台が来年はなくなっているかも知れない。
80年代には上海外灘にさえ包子売りのおっちゃんがいたのだが今となっては誰も信じないだろう。
この本は、そんな消えゆく屋台に愛情を注いで止まない筆者からみんなへの贈り物なのだ。