2012年1月11日リリース。副島隆彦氏の4冊目の中国研究本である。
副島氏はその強烈な主張と滅茶苦茶な文体で好みが分かれているようだが・・・ぼくは好きである。ではどこが好きか。2つある。1つは正しいものを求めて『実際に現場に行って見て書いていること』。そしてもう1つは『命をかけて書いている』ことだ。
彼の反対とも言える人物はたくさんいる。つまりは見てもいないでつらつらと偉そうに書き主張する輩。そして書いていることやっていることに『命』をかけていない輩である。その最たるものが竹中平蔵だ。竹中平蔵は木村剛を子飼いにして日本振興銀行を興させただけでなく、金融検査マニュアルまで作らせている。それにもかかわらず、日本振興銀行があれほど金融検査マニュアルの逆様のような事件を起こして破綻したにも関わらず、ノーコメントである。それだけでなく、今も目で見ぬ世界について偉そうに空論を新聞紙上に掲載している。こういう人間が日本をダメにしているのだ。
一方、副島隆彦はこの本の中で、中国の奥地まで徹底的に『見に行っている』。最後には中国を突き抜け、モンゴルへ行き、チンギス・ハーンの墓まで行き、代々続く墓守と話までしている。カザフスタンには新しい世界銀行ができるらしいのだが、そこまで行きそうな感じだ。それにしてもどうしてカザフスタンに世界銀行を作るのだろう?
今年の秋には習近平を代表とする新布陣が揃う。そうした中で様々な要素を持つ大国中国を『眼で見ること』は実に大事だ。そういう意味でも、次々と眼で見る事実・事実・事実・事実・事実・事実・事実・事実と連ねてくる副島氏はある意味、バイクと車で世界中を見たジム・ロジャーズ以上のことを今やっているのかもしれない。
最近つくづく思うのだが、『読書』とは世間巷にあふれるウソばっかりの情報の中から、『正しい事実』を見つけるためにやるのだ、と思うようになっている。新聞の社説もウソ。テレビのコメンテータは無責任かつ不勉強。こんな中で、ホントに世界で今何が起こっているのかを、事実と事実を見に行っている人たちの言葉から推し量ることが大切なのだ。そういう意味でも、この副島隆彦の中国研究は極めて有意義な本だと思う。
ついに人民元と円の直接取引が来月から開始する。今こそ読むべき一冊だ。