本書は、読解に的をしぼった書籍です。中国で子供に親が読み聞かすような内容で、読み物のレベルとして、中級を目指す学習者には最適かと思います。私は、入門向けの中国語参考書を一通り一冊仕上げてから、本書に向かいました。けっこう、キツキツでわからない個所もたまに散見しますが、まあ、そのような初心者を少し脱したレベルの人でも何とかついていける本です。
内容が、子供向けの童話ばかりの収録なので、今後専門書や新聞、ネット等で中国語を読んでいきたいという人達には、あまり重要でない語句や寓話独特の言い回し等実利に乏しい単語もそれなりに出てきてしまいますが、私は色々な外国語をかじっているのですが、思うことがこのような「中級へのステップ」となる語学書がどの言語においても極端に少ないことです。初級者や入門者向けの本が腐るほど出版されているのですが、中級向け、特に「初級から中級へのステップとなる」本。特に、会話ばかりが重視され、原書を読む「読解」を満たしてくれる中級向けの参考書というのが極端に、どの言語でも少ないのです。この実情には最近怒りさえ込み上げてきます。
そのような背景の中、本書は中級へのステップ読解書という点で高く評価できると思います。
全部で24話からの寓話を掲載、抜粋。各々1ページ程度のスケールで、更に各々を2〜3行に分割して、細かい文法、語法の解説が加えられています。全ての単語の説明はもちろん加えられていないので、日本和訳と参照にしたりすれば、何とか入門参考書一冊し終わった人にはついていけるかと思います。
中国語の読解書籍は、なぜか日本語訳を掲載しないものが多く、不親切設計の多いものが多数ありながら、本書はその点では要求を満たしてくれるかと思います。
旅行ついでに学ぶというのでなく、じっくりしっかりと語学として中国語を学びたい人にはぴったりかと思います。
廃刊されているようですが、中古で100円玉2〜3枚で買える書籍にしては、素晴らしい内容です。CDはありませんが、ピンイン付です。