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中国のマスゴミ ジャーナリズムの挫折と目覚め (扶桑社新書)
 
 

中国のマスゴミ ジャーナリズムの挫折と目覚め (扶桑社新書) [新書]

福島 香織
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

★情報統制下における記者たちの姿。
ネットという武器を手にした中国にジャーナリズムの萌芽はあるか?

新聞、テレビが党の宣伝機関と位置づけられる中国のマスコミは、
いわゆるジャーナリズムとはほど遠い体質だ。
取材対象へのたかり、ゆすり、記事のねつ造も日常茶飯事。
その背景には厳しい報道統制があり、特ダネが許されないなど、
優秀な記者がスポイルされてしまう構造がある。

その一方で、インターネットの発達にともない、
情報統制やマスコミ腐敗になんとか抵抗しようと、
記者魂をみせる一握りの記者たちも生まれつつある。

新聞社の元北京特派員であった著者が、
中国のマスコミがらみのトンデモ事件の内幕を紹介しつつ、
報道の自由を模索する記者たちの光と影を描く。

(目次より抜粋)
●第一章 中国のマスゴミ
2010年十大ニセニュース/いたずらか当局の世論工作か、幻の「angel girl」/
華南トラ事件とフェイク写真/捏造記事で実刑も!「段ボール肉まん」報道/
記者のたかり体質 炭鉱事故封口費事件/たかりすぎて“口封じ“に殺される記者も
●第二章 マスコミ腐敗・記者モラル崩壊の背景
報道機関とは「党の喉舌」と「金をつかむ手」/党中央宣伝部を頂点とする報道統制/
記者はつらいよ その実態/書くなと言われるエリート記者・嘘でも書けといわれる新聞民工
●第三章 中国ジャーナリズムと外国人記者
外国メディアが暴いた「SARS隠ぺい」/「売血エイズ」報道の苦い記憶/
チベット騒乱報道から見えてきた可能性
●第四章 巧みにしなやかに抵抗せよ
鶴と空椅子の一面写真「南方都市報」/南方週末の“天窓”事件/
温家「室」誤植事件は、故意か不注意か?/天安門事件広告と天安門事件写真/
●第五章 インターネットでジャーナリズムの夜明けは来るか
「微博」記者・飛のインパクト/「氷点」事件を振り返る/地方紙、体制外メディアの台頭


福島香織(ふくしまかおり)
1991年、産経新聞社に入社。上海・復旦大学に語学留学し、
2002年から2008年まで中国総局記者として北京に駐在。
2009年、同社を退社し、現在はフリージャーナリストとして活動中。
著書に記者時代のブログをまとめた『危ない中国 点撃!』(産経新聞出版)、
『潜入ルポ 中国の女』(文芸春秋)。twitterアカウントは @kaokaokaokao

内容(「BOOK」データベースより)

情報統制下における記者たちの姿。中国にジャーナリズムの萌芽はあるのか?新聞、テレビが党の宣伝機関とされる中国のマスコミは、いわゆるジャーナリズムとはほど遠い体質だ。取材対象へのワイロ要求、記事の捏造も日常茶飯事。その裏には厳しい報道規制があり、スクープが許されないなど、優秀な記者がスポイルされてしまう構造がある。その一方で、インターネットの発達にともない、情報統制やマスコミ腐敗になんとか抵抗しようと、記者魂をみせる一握りの記者たちも生まれつつある。新聞社の北京支局記者であった著者が、中国マスコミがらみのトンデモ事件の内幕を紹介しつつ、報道の自由を模索する記者たちの光と影を描く―。

登録情報

  • 新書: 255ページ
  • 出版社: 扶桑社 (2011/3/1)
  • ISBN-10: 4594063667
  • ISBN-13: 978-4594063665
  • 発売日: 2011/3/1
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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By 革命人士 トップ500レビュアー
形式:新書
産経在籍中から著者の記事、ブログを読んでいたが、本書を読み改めて「産経ももったいないこと…」と思った。中国のメディア、言論統制の新書は最近乱造気味なほど出ているが、制度などを論じた四角四面な概説書か、面白おかしく珍騒動を紹介した本かという感じだが、本書は、ともに並び立つ面白さだ。最初は記事のでっち上げから始まる本書は、続いて中国の報道管制の実態や記者、編集責任者がそれをどうかいくぐるかを取材に基づいて解説し、時には真っ向から統制に立ち向かう非正規記者の戦いを記す。始めは書名にふさわしいゴシップが続くが、政府、読者ともに満足させなければならず、書くことが許される表現を巡り、日々攻防を続ける記者たちの姿を詳細に報告している。

中国は中央指導部や共産主義体制の批判はご法度だが、地方政府の批判は認められる可能性もある。ただし、地方政府に抑え込まれ、不利益を被ることもある。ツイッターのようなマクロメディアを通し、悪い情報を拡散させることで、役人に報復されないだけの世論の後ろ盾を得れば、党中央はもはや黙認せざるを得ない状況になっている。中国では記者証の発給に政治理論などの筆記試験が必要で、当局に睨まれたらすぐ取り上げられてしまう。だから、80万人いるメディア関係者のうち取得しているのは10分の1くらいだという。だから、記者証を持ってる記者は記事を書かず、事件に駆けつけるのは、1行いくらの歩合制非正規記者たちだ。記者証を持つ正規の記者がインサイダーやたかりで優雅な記者生活をしているのに、非正規記者たちは、、時に命までかけて暗部にもぐりこんで取材する。果たしてどちらが真の意味で「記者」なのか?と著者は問いかけている。報道とは本質的には、国家やら上司やらの統制に服するものではなく、個人的な正義感や好奇心に依存すべきものだと感じる。

捏造もある、インサイダーもある、だまし取材もある。中国は、世界的に見ると報道の自由は最低レベルだ。いずれも報道倫理からして良くないが、悪徳役人の腐敗や無法経営者の横暴を告発したい、という非正規記者たちの命を張った取材ぶりに、報道の原点があるような気がした。
このレビューは参考になりましたか?
16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
中国では新作映画のマスコミ試写やプレミアでも紅包と称する祝儀が
芸能記者に配られ、製作記者会見では軽食や飲み物が出される。
記者に袖の下をつかませるのがいたって当たり前のまさにゴミのよう
な中国マスコミ界にも命や首をかけて正義のためにペンをふるう記者
たちがいる。
タイトルとは裏腹に、この本を読んだ後は中国に対して改めて、
「すごい人たちがいる国だなあ」と思う。
逆境は人を強くする、とは言うけれど、厳しい統制や検閲があるからこそ、
中国の記者も映画監督も作家も知恵を絞って、ぎりぎりのところで勝負し、
名記事、名作を生むのだなあと改めて感慨深い。

雑誌より薄い内容の新書が氾濫する中、ずっしりと読み応えがあった。
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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
書名が「中国のマスゴミ」である。なんとも品がない書名だなと思いつつ頁をめくり始める。帯にも写真が出ている「angel girl」のような軽いネタばかりかと思っていたが、読み進めるにつれて良い意味で裏切られた。

中国のマスコミが「共産党の喉舌」つまり宣伝機関として存在を許されながら、市場経済化の中で読者に支持されるような報道の在り方をも追及せねばならなくなり、社会の暗部をえぐるような筆鋒鋭いメディアも出てくる。

なかでもよく取り上げられているのが南方週末。その希望の星も党中央からの報道規制は強まり、ふつうの新聞となってしまった。。。記者証をとったエリート記者ほど、報道統制に逆らえず事なかれに走る。。。記者の待遇は日本よりもずっと厳しい。道をはずしてインサイダー取引や口止め料たかりに走る不良記者が横行する。。。

なんともトホホな中国ジャーナリズムの現状である。

しかしである。

強まる情報統制の中でも、それに抗いジャーナリストとしての意地をみせる人たちも多くいる。またツィッターのような新しいメディアを駆使して、当局の報道規制の網を食い破るジャーナリストも出てきた。本の後半分はそうした話が中心だ。この部分がこの本の白眉だと思う。中身は読んでのお楽しみ。

でもいくつかの箇所で、何清レンの「中国の嘘」に頼り過ぎのように感じられたので、★一つ減点といったところ。
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