中国関係商社勤務の著者による、中国体験記。
中国製品が増え始める'80年代後半〜'90年代前半の日中貿易の現場を、面白おかしく描いています。
ハードカバー版の新刊当時に大笑いしながら読んだ本ですが、最近ちょっと笑えなくなってきました。
身の回りの全てに中国製品が溢れ(私が今、これを書いているパソコンも、いつも持ち歩いているiPodも実は中国製です)、相次ぐ中国産食品問題や、中国の環境問題の日本への飛び火が危急課題となっている昨今、本書の内容には空恐ろしさすら感じます。
信じられないようなミスがあっても、「没問題(問題ない)」「差不多(大したことない)」とばかり返答したり、こちらが思いもよらないような言い訳を返したりと、ゴマカシ・言いくるめは日常茶飯事。
相手が文句をつける前に酒飲ませて潰す、接待漬けにする等の、目を疑うような行動。
著者が所属していたのは衣料品関連の部門ですが、食品関連についても同じようなことが起きていた/いるだろうことは想像に難くありません。
本書での救いは、中国の工場と日本の本社との板ばさみになった著者が、何人も気持ちの通じる中国の人たちと出会えたことでしょうか。
でも、今私たちが直面している中国産食品問題は、いったいどんな方向に行くのでしょうね?
いろいろ考えさせられる一冊です。