名もなく、惜しまれることもなく、
いつのまにか姿を消してしまう「普通の家」を
私たちはずっと追っています。
町工場に和洋折衷の邸宅、長屋に下宿に団地に山谷のドヤなど、
興味津々の物件の中身を、写真と文章と間取り図で記録していています。
数年がかりで完成した本です。どうぞ可愛がってやって下さいませ。
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最も参考になったカスタマーレビュー
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ドライで、センチメンタルで、,
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レビュー対象商品: 中古民家主義 (単行本)
「中古民家主義」なんと蠱惑的な響きだろう。「中古」=古いだけじゃない、現役だぞ、ナマモノだぞというオーラを発している。 「民家」=「住居」や「住まい」からは香り立たない生活そのものが感じられる。 「主義」=主義というくらいである。強いのである。 いや待てよ。 「中古民家主義」ってなんなんだぁ。 そうだ。著者とそのご夫君である写真家と友人のイラストレーターの三人が単なる「取材」ではなく 「歩き回り、見つけ出し、話し込み、シャッターを押した」日々のエッセンスであるこの本は、 人と人が「民家」を媒介にして今一度街に生きるということを問い直す、 すなわち遥か高度成長時代以来失われ続け、今や心の廃墟と化した私たちへの「人間回復宣言」なのだ。 それ故彼らは「中古民家主義者」であり、この本は「中古民家主義」という名に相応しいのだ。 切れ味のよい文章の間から、この本を「懺悔」だと言う著者の心優しい、むしろ涙もろいかもしれない、心根が浮かび上がる。 ここには「ドライなセンチメンタリズム」が溢れている。 しかし、なんで「民家」なのに「町工場」や「団地」や「ベッドハウス」が取り上げられているんだ? いやいや。そこに人の生活ーいとなみ、なりわいがあれば、それは「民家」であるに違いない。 このレビューを読んだあなた、あなたもただちに「中古民家主義」を手に取り、「中古民家主義者」の仲間入りを果たそうではないか。
8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
建築観察本であり人間観察本。,
By mikabonappetito (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 中古民家主義 (単行本)
この本にはノスタルジーのかけらも無い。時代が世界の中心で愛を叫び、 東京タワーの建築を懐古する今、 地に足をつけ中古民家で今を生きる人々の、 「普通に力強い姿」と「今」がギュっと濃縮されている。 この本を読むと「懐古している暇があるなら今を生きろ」。 そう言われている気がしてならない。 通り慣れたいつもの道を、 中古民家を見ながら散歩したくなる、 道行く人間の顔を正面から見てみたくなる、 今よりも少しだけものを大切にしてみたくなる、 そんな本です。 建築観察記録でありながら、人間観察記録。 欲を言うならもっと大きな写真を見てみたい。
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