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中世世界とは何か (ヨーロッパの中世 1)
 
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中世世界とは何か (ヨーロッパの中世 1) [単行本]

佐藤 彰一
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

中世を中世たらしめている独自の要素とは何か。それはいかなる意味で先行する古代、後続の近代と区別されるのか。国家や社会、統治や政治秩序のありようを探り、貴族層や修道院の系譜をたどりながら、広くユーラシア的時空を見据えて、ヨーロッパ中世1000年の歴史的・文化的骨格を明らかにする。従来の中世理解の図式に再検討をせまる近年の歴史研究をふまえた中世像の捉え直し。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

佐藤 彰一
1945年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得。現在、名古屋大学大学院文学研究科教授。博士(文学)。研究テーマは、フランスを中心とする中世初期の国制と社会(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 292ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2008/11/26)
  • ISBN-10: 4000263234
  • ISBN-13: 978-4000263238
  • 発売日: 2008/11/26
  • 商品の寸法: 19 x 12.8 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
 岩波書店から刊行されているシリーズ「ヨーロッパの中世」第1巻(第1回配本)です。
 本書は、主に政治史・法制史の領域を中心に扱い、最新の研究も紹介しながら、ヨーロッパ中世の世界を描いています。
 特に、序章でのヨーロッパ中世の位置づけが興味深いです。ギリシャ・ローマの時代は、ヨーロッパは世界システムの考え方(世界を中心―半周縁―周縁に分類し、それぞれの関係を分析)でいえば「中心」の位置にありました。それが、ゲルマン民族の侵入により、ヨーロッパは半周縁に置かれる。本書では、これが、中世の始まりとされます。そして中世の終わりは、オスマン・トルコによるビザンツ帝国(東ローマ帝国)の滅亡が置かれます。というのも、この事件まで、ヨーロッパには周辺(東方)の地域からの侵入が相次いでいました(マジャール人、モンゴル人などなど…)。それが、ビザンツの滅亡以降(というのは、オスマン帝国の強大化以降)、大がかりな東方民族の侵入は止むというのです。そして、ヨーロッパの空間は輪郭が明確になり、新しい時代につながっていく、というのですね(なお本書では、ヨーロッパ=半島という視点が強調されています)。
 その他、興味深かったのは、あえて中世の国を「国家」ととらえ、近代的な国家観を適用するのではなく、中世国家の独自性を明らかにしようとする第一章。ここでは、メロヴィング朝とカロリング朝の地方統治の在り方の対照性について、特に興味深く読みました。
 また、修道院長の性格と修道院内の支配について論じた第五章第2節は私には目新しく、難しいながらも興味深く読みました。

 このシリーズは(2009/02/12時点で)既に三冊刊行されていますが、どれも新しい論点を提示しており、また末尾には主要参考文献目録も掲げていて、今後の研究をさらに深める手掛かりとなるでしょう。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
壮大なユーラシア的時空からヨーロッパ中世を見るという序論での視座は、非常に興味深い。ただし、中世を「中心」から「周縁化」したヨーロッパの「再起の歴史」とする「目的論的」(発展史的)解釈は、具体的論述の中では、必ずしも説得的に根拠づけられているようには見えない。上述の視座からの新しい包括的中世像がほしいところ。もっとも、個々の議論には注目すべき点があり、また、約1000年にわたる中世全体をカバーする著作が他にあまりないだけに、十分に読むに値する。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ishilinguist トップ500レビュアー
形式:単行本
 普通に使われている「中世ヨーロッパ」という地理的・歴史的概念があるが、その定義は明確ではない。本書は仮説として一応の定義を試み、現代的な道具立てや視点から中世ヨーロッパを中世ヨーロッパたらしめているものに迫る。
 ローマの分裂、国家の分立から、国家、社会、貴族、修道院といった重要な要素から論じあげ、中世の息吹や雰囲気、論理を明らかにしていく。
 中世ヨーロッパの究極的な定義というのは今後も試みが続けられていくだろうが、本書は現時点の到達点を示したものといえよう。
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