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中世の覚醒―アリストテレス再発見から知の革命へ
 
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中世の覚醒―アリストテレス再発見から知の革命へ [単行本]

リチャード・E. ルーベンスタイン , Richard E. Rubenstein , 小沢 千重子
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 3,780 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

12世紀、イスラーム世界で受け継がれてきたアリストテレスの著作がキリスト教徒に再発見される―合理的な思考様式を備え従来の世界観を覆すその思想は、キリスト教世界に大きな衝撃を与え、信仰と理性、正統と異端をめぐって、教会と大学を論争の嵐に巻き込んでゆく。神は理性で説明できるのか?宗教と科学の調和はどこまで可能なのか?「アリストテレス革命」とも呼ぶべき、中世ヨーロッパの知の覚醒を鮮やかに描く西欧精神史。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ルーベンスタイン,リチャード・E.
1938年生まれ。米国ジョージ・メイソン大学教授。国際紛争解決が専門。When Jesus Became God(未邦訳)は「パブリッシャーズ・ウィークリー」誌の最優秀宗教書に選ばれた

小沢 千重子
1951年、東京生まれ。東京大学農学部水産学科卒。水産庁勤務などを経て、現在、ノンフィクション分野の翻訳に従事している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 502ページ
  • 出版社: 紀伊國屋書店 (2008/03)
  • ISBN-10: 4314010398
  • ISBN-13: 978-4314010399
  • 発売日: 2008/03
  • 商品の寸法: 19 x 13.8 x 4.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By shibchin VINE™ メンバー
形式:単行本
現在の様式の科学がなぜ西欧で発展したのかを追求して行くとルネサンスに行き着く。では、ルネサンスがなぜ起こったのかを見ようと思えば、中世の文化に足を踏み入れることになる。科学研究を生業にしているのだから、そのルーツを理解しようとするのだが、根が深い。

本書では、中世中期のギリシャ哲学特にアリストテレスの再発見から説き起こして、大学(主としてパリ大学)での教養学と神学との闘争をルネサンス直前まで追っている。かなりの大部で記載的なのだが、興味を持って読み続けることが出来たのは、「科学の萌芽」が少しずつ育つのを見ることが出来たからなのだろう。

特に、ルネサンス直前のウィリアム・オッカム(オッカムの剃刀のオッカム)の論理と、ジャン・ビュリダンのインペトゥス(ニュートン力学の質量そのもの)には驚いた。ガリレオの力学は虚空から突然生まれた訳ではなかったのだ。

その論理なり科学なりが、基本的にはキリスト教神学の強化、ないしは経験と神学の調和を目指す神学の一部として、修道士によってなされたと言うのが、きわめて興味深いところである。西欧以外、宗教的にはカトリック圏以外では、このような発展はなかった。では、カトリック圏と、正教圏、イスラム圏、中国、日本などと、何が違ったのであろうか。

その答えは本書にはない。しかし、この歴史を見て、宗教権力と世俗権力の並立が大学の権力からの独立を用意したからではないかと思うようになった。もちろん、それだけですべてが説明できる訳ではないし、私にとっても腑に落ちた気分からはほど遠い。まあ、世紀の大問題を考えているのだから、そう簡単に答えが出るはずはないよなあ。
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 著者の専門は国際紛争解決の由。中世思想の非専門家にこれだけの本が書けたことに驚きます。縄張り根性や瑣末主義から、えてして「専門家」はこの種の概説を低く見るものですが、本書は型通りの教科書でも安直な読み物でもなく、一流の学者にしか書けない歴史書です。学者の間ですら中世暗黒史観が払拭されていないわが国ではとりわけ必読と思われます。
 「信仰と理性の調停」とか「アリストテレス革命」といった枠組みは現在、特に斬新ではないにせよ、著者の話法や材料の用い方は実に多彩かつセンスに溢れるもので、それはたとえば悲劇の女流哲学者ヒュパティアの話題とか章タイトルの付け方に如実に現れています。通史では太い筋とともにそれを変奏する自在な筆法が大事なのですね。
 翻訳のすばらしさも特筆しなければなりません。訳語の選択、固有名の表記、訳注…どれをとってもほぼ適正で、何より訳文全体が実にリーダブルです。文献の邦訳データなどもしっかりしていて、訳者の調査能力の高さが偲ばれます。そこらの大学教師にはとうてい望みえない水準であり、この種の学術翻訳の模範となりえましょう。小沢氏のような翻訳者が一人でも増えることを切望します。
 
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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
アリストテレス思想の受容という視点からの中世思想史です。アウグスティヌスから始まりオッカムまで、アリストテレスの思想が、思想家の熱意や周囲の思惑とによって中世キリスト教世界に浸透していく様子が物語のように語られています。古代ギリシャ哲学と近世哲学とをつなぐ中世哲学通史としてたいへん参考になりました。訳文も、思想関係の翻訳ものにありがちな晦渋さはなく、たいへん読みやすいものでした。
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