とかく今の人たちは、肉筆にて文章を書く事を、面倒くさく感じています。中世の世間では、自分の思いを伝えるのは、文しかないのが現実でした。本書を眺めますと、旧暦での歳時毎に文を設え、紙背にも書き込む事で、省資源への営みが分かります。何分ものを書くには、それ相当の教養が必要で、文意を詳らかにするための、半ば道具として古典や伝説や俚言などを、常に身に着けなければなりません。この意味においても現代人にとっては、日記を書くことの重要性を、この書籍より垣間見させて貰いました。少しでも肉筆で書く習慣を持たねば、通常パソコンでワープロに頼る事で、日本語の素晴らしさを忘れがちになっている、今の自分の姿を猛省しなければと思った次第です。四季の徒然でふと思った事を、できる限り記録に残せば良い想い出となるでしょうし、それが基で文壇にも踏み出せればとも、思う事しきりですね。