1巻から最終巻である5巻までの展開が「投稿作品」という事で、最後まで読んだ時点での感想となります。
ストーリーは「カップル試験」をめぐっての様々な葛藤や人間関係のドラマ、人の成長を描いた青春グラフィティと言える物語です。
各巻の細かいストーリー等は割愛しますが、全体を通して言えるのは、まずそれぞれの登場人物の心の葛藤や心理描写が丁寧に描かれているという点。
表現手法が何かに似ていると思ったら、竹宮ゆゆこ作
とらドラ!1 (電撃文庫)でした。
この2作品は、登場人物同士の人間模様や心理描写の描き方がとてもよく似ています。男性キャラがちょっとズレてる所まで似ています。
これは決してどちらかがどちらかの真似をしていると言うのではなく、女性作家だけが描き出せる独特の世界観で、決して男性作家には真似の出来ない魅力の一つとなっています。
この作品が他メディアで実現するとしたら、アニメのような薄っぺらい物ではなく、実写でのドラマ。
別に妙な超能力があるわけでもなく、恋愛依存気味な女性キャラが意味も無く主人公に惚れるわけでもなく、いかにも「ありそう」な、特に女性キャラの心情変化が生き生きと描かれています。
悪い奴、悪役はいません。どうでもいいキャラも一人も出てきません。登場人物全員が同じくらい幸せになってほしい、読み終わった後そう思えた、良作だと思います。