結局のところ、P.39に記された"自由/不自由"と"内心/行動"の分類表と、人々のモラルを支える宗教心のような倫理観を、手を替え品を替え解説した本です。が、その単純な論理で、様々なことが説明できることが次から次に例示され、しかも説得力があります。
P.55のオーストラリア人教師の「宗教」に関する見解は、民主主義・自由について、欧米人と日本人との違いを語ってくれます。
普段、若い人のモラルの欠如や政治や外交の情けなさを嘆いていましたが、目から鱗の単純な仕組みに驚きました。
終章ではさすがに(その実現までの過程の困難さから)「どうしたらよいか」とは書けず、「思考実験」と遠慮がちなタイトルになっていますが、面白い仕組みであり予測でした。
最後に、そんなご自分をアナリスティク・シニシストと評され、オチまでついていました。