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世論の曲解 なぜ自民党は大敗したのか (光文社新書)
 
 

世論の曲解 なぜ自民党は大敗したのか (光文社新書) [新書]

菅原 琢
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

「あらゆるデータが、小泉後の自民党の針路の間違いを指摘していた(略)世論調査は『郵政造反組』の復党を否定し、安倍政権に軌道修正を促していた。07年参院選での自民党の敗北は小泉構造改革のせいではないということは明らかだった。麻生太郎という人物が国民的人気などというのは、まさに噴飯ものだとデータは示していた。データ的に間違った方向に進んでいたのだから、総選挙の惨敗はまったくの予想通りであった」(本文より)

本書は、新進気鋭の政治学者が、印象論を排したデータ分析を駆使して、マスコミ報道の問題点や、世論調査を曲解して惨敗した自民党の迷走を描き出す。

内容(「BOOK」データベースより)

新進気鋭の政治学者が、印象論を排したデータ分析を駆使して、マスコミ報道の問題点や、世論調査を曲解して惨敗した自民党の迷走を描き出す。

登録情報

  • 新書: 288ページ
  • 出版社: 光文社 (2009/12/16)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 433403537X
  • ISBN-13: 978-4334035372
  • 発売日: 2009/12/16
  • 商品の寸法: 37.2 x 17.5 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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34 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 革命人士 トップ500レビュアー
形式:新書
郵政選挙から、2009年の総選挙までの選挙や世論調査の分析を行い、メディアにまかり通る、正しい根拠に基づかない政治分析をまさになで斬りにした感じの本。社会評論やネット世論に非常に厳しい言葉が続くが、膨大な数字資料をデータ化し、緻密な意識調査を自身も行い、慎重に読み取るという手間をかけて現代政治を読み解こうとしている著者からすれば、丹念にデータを整理すれば、答えは自ずから出るのに、思いつきで間違ったことをぽんぽん喋りやがって…という気持ちは分かる。投票結果という加工しようがない数字からまとめたデータから引き出す、さまざまな著者の分析にはまさに有無を言わさない。

郵政選挙で都市部の凄まじい熱気を、報道する立場で見た私はこの熱気を何だったんだろうという思いをずっと抱いてきたし、安倍政権になってから潮が引くようにその熱気が引き、小泉氏が地方疲弊の元凶と叩かれる、でも氏への待望論は根強い、という状況も不思議に思っていた。そんなもやもやした思いについて、郵政から昨年にいたる自民党の凋落は「農村での失点ではなく、改革路線を交代させた自民から都市部住民が離反した」からという分析は、求めていた回答を得たように感じる。ほかにもいわゆる「麻垣康三」が次々と脱落した後、消極的選択にもかかわらず麻生氏への実体のない首相待望論が登場した経緯、安倍氏の人気急落の背景なども数字を駆使して行われ、非常に読ませる。巻末で著者自身も述べるが、与党が勝っても野党が勝っても理由に都合良く使われる「無党派層」なる妖怪を一切使わず、主張の骨は自身が明らかにしたことだけで書ききっている。本書は今の政治動向のぼんやりした「なぜ?」の多くにしっかりした説得力で応えてくれる本だと思う。
このレビューは参考になりましたか?
72 人中、51人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By TI
形式:新書
今年読んだ政治関連の本では本書が一番面白かった。計量政治分析を専攻する研究者による本は、一般読者には必ずしも面白いとは言えない場合が多いが、この本はこの点、例外的に成功している。それは、2005年以降の日本政治の流れについて、一般に流布される言説を激しく批判しつつ、世論調査データや選挙データの分析を通じて、非常に示唆に富む独自の解釈を示しているからだ。
私にとって最も印象深かったのが、自民党が2005年総選挙の大勝の後の2007年参院選の大敗を小泉―竹中路線への(とりわけ伝統的自民党支持層の農村部の有権者の)反発と解釈し、安部政権以降伝統的保守の復活を目指したが、これが完全に自民党の読み違えだったという筆者の主張だ(これがタイトルの「世論の曲解」である)。データ分析によれば、有権者は2005年以降一貫して構造改革を中心とする小泉―竹中路線を支持していた。したがって、伝統的保守路線・反構造改革ばらまき路線の自民党が2009年にも大敗を喫したのは必然だったのである。こうした筆者の主張をもとにして考えれば、2009年の総選挙を受けての自民党の反応はますます絶望的なものに思える。選挙で生き残った自民党の政治家は多くが伝統的保守であり、自分たちが勝ったのは伝統的保守だったからだ、と信じ、自民党をとりわけ社会・文化的価値において保守のイデオロギー政党に変えていこうとしているように思える。これでは自民党はますます一般有権者から離れ、衰退していくばかりであろう。筆者も述べるように、自民党が強かったのはイデオロギー政党ではなく、何でもありのいわば包括政党だったからである。
また、本書では政治学者の分析としては異端ともいえる、「2ちゃんねる」のスレッドの分析も行われている。そこでは結局、麻生太郎人気なるものは幻であり、麻生太郎関連スレッドにおいて書き込み数上位10%のユーザーによってスレッド中の書き込みの約半分が行われていたことが明らかにされている。さらに、年代別選挙区設定の効果に否定的な筆者の論考も示唆に富む。とにかく、2000年代の日本政治を理解する上で必読の書である。
このレビューは参考になりましたか?
21 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
統計を用いて正確に小泉政権とそれ以後の政権を比較し、世論に嫌と言うほど出回っている俗説を打ち破る
画期的な本です。統計といってもそれほど難しいものではなく、普通の人なら簡単に理解できるほど分かりやすく書かれています。政治の本というと、作者の主観や、個人的に特定の人物をよく書いていたりする本が多いですが、この本はまさにそうした主観を排し、理論的に政治・選挙を説明した名作だと思います。こういう種類の本は驚くほど少ないので、この本に続くような政治の本が出版されることを期待したいです。
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