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世紀末美術の楽しみ方 (とんぼの本)
 
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世紀末美術の楽しみ方 (とんぼの本) [単行本]

河村 錠一郎
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,785 通常配送無料 詳細
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合計価格: ¥ 3,360

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

合言葉は「世紀末」―「最期の時が近づいた」時、画家たちは、いかなる想像力を発揮するのだろうか?世紀末の物語絵は、なんらかの逸話を物語ると同時に作者自身の内部をも映していき、そして物語らぬようになる。さまざまなイメージに、さまざまなシンボルが託され、錯綜していく。新たな世紀末たる現在、「エロス」「愛と死」「信仰と秘儀」など18のキーワードで、世紀末の闇を解き明かしてゆく…。

内容(「MARC」データベースより)

「最後の時が近づいた」世紀末に画家たちは、どのような想像力を発揮したのだろうか。新たな世紀末にある現在、「エロス」「愛と死」「信仰と秘儀」など18のキーワードで、世紀末の闇を解き明かす。〈ソフトカバー〉

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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By mikeko
形式:単行本
『世紀末』という響きがなんとも好きです。退廃的・・・。ファム・ファタール・・・。

手に取るのにちょうど良い大きさ、厚さ、軽さです。新潮社、「とんぼの本」シリーズの一冊。色々出ていますから、シリーズを御存知の方は多いと思います。オールカラーで印刷もとてもきれいですが、美術書としては小型なので、絵画自体を楽しむのには、少し物足りないかと思います。

登場する主な画家は、まずおもて表紙の「ギュスターヴ・モロー」。うら表紙の「クリムト」。そして目次のバックに「オディロン・ルドン」(大好きな画家です。)
他にシュトゥック、ロップス、ビアズリー、ハント、クノップフ、バーン=ジョーンズ、デルヴィル、ベックリーン、ロップス、アンソール、シーレ、ムンク、クリンガー、リケッツ、ド・フール、ベルナール、ゴーギャン、フレデリック、ジンベリ、トーロップ、ラッセル、ホイッスラー、ロセッティ、バクスト、などなどの画家の絵画が贅沢な挿絵のように使われ、『世紀末』を美術でもって解き明かすといった趣向です。いずれの画家の絵もそれぞれ多くて三点ほどですから、この画家が好きだからという観方には添いません。

この時代の絵画(ラファエル前派、象徴主義)や文化、あるいはこの時代の思想をふくめた雰囲気に興味のある方にはお奨めです。上にずらりと名前を並べましたが、これで半分くらいです。絵画の雰囲気を感じながら、順に読み進めるのも、目についた絵画や自分の好きな画家のページを拾い読みするのも良いと思います。しっかり読めばかなり深く世紀末(美術)について学べます。
序章 「物語る絵、物語らぬ絵」をはじめとして各章のタイトルが内容を仄めかします。「生贄にされる男たち」「死、そして愛」「不安と絶望」などです。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By とり トップ100レビュアー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
本書が手元に届いて、第一章スフィンクスとオイディプスについて読んだ直後、しばらく入手できなかった萩尾望都の『スフィンクス』も手元に届いた。そこに「業」という言葉が印象的に使われていて、不思議な気持ちになった。

私はほとんど絵画に触れてこなかった人生で、ギュスタヴ・モローを知ったのは久世光彦『怖い絵』の挿絵にて。
このときはただおどろおどろしい絵を描く人だな、という印象だったが、本書で紹介されている『オイディプスとスフィンクス』のスフィンクスは、いっそ不穏なほどに可憐だ。対する萩尾望都描くスフィンクスは、「母親」というものの猛々しい面が前面に出た表情をしている。この対比、母親に溺愛された画家と、母親との確執のある漫画家の、それぞれの内心を表しているようで、興味深く感じた。
また、モローの描く、いかにもエディプス・コンプレックスなスフィンクス像を見て、モロー同様に母親を強く慕った作家梶井基次郎の『闇の書』という、完成しなかった短篇小説、そこに登場する、長年研究者の頭を悩ませてきた、「若い母」という不思議な人物を思い出した。「私」は「若い母」と村の街道を歩いているが、「若い母」が娘に見えたり、妹に見えたり、姉に見えたりする。「私」と「若い母」はあたかも恋人であるかのように寄り添って歩き、死を暗喩する闇へ消えゆく人影を、遠くから眺める。
また梶井の代表作とも呼べる『桜の樹の下には』の一場面、水たまりに交尾を終えた薄羽カゲロウの死体がぎっしり浮かぶのは、本書見返しのレオン・フレデリックの『流れ』の絵にそっくりだ。梶井の生年は1901年。丸善でモローやフレデリックら「世紀末画家」たちの画集を見ていたとしてもおかしくはない。

・・・と、そんなことを長々と考えていたせいで、まだ見返しと第一章しか読んでいないのに、モローとフレデリックが気になって先に進めなくなった。全部読んでからレビューを、と思っていたが、本書とはどうも「業」の繋がりがありそうなので、じっくり付き合ってみよう、と思う。
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