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世紀の空売り
 
 

世紀の空売り [単行本]

マイケル・ルイス , 東江 一紀
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (32件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

世界中が、好況に酔っていた2000年代半ば、そのまやかしを見抜き、世界経済のシステム自体が破綻する方に賭けた男たちがいた。

内容(「BOOK」データベースより)

世界中が、アメリカ発の住宅好況に酔っていた二〇〇〇年代半ばそのまやかしを見抜き、世界経済のシステム自体が破綻するほうに賭けた一握りのアウトサイダーたちがいた。難攻不落の鉄壁のまやかしを演出するのは、ゴールドマン・サックスやリーマン・ブラザーズなどの投資銀行ムーディーズなどの格付け機関に、米国政府。彼らに挑んだその大相場を人は、「世紀の空売り」と呼んだ。『マネー・ボール』を超えた痛快NF。

登録情報

  • 単行本: 304ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2010/9/14)
  • ISBN-10: 4163730907
  • ISBN-13: 978-4163730905
  • 発売日: 2010/9/14
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (32件のカスタマーレビュー)
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63 人中、57人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By h.yamagata 殿堂入りレビュアー
 一読して唖然。本当に小説より奇なりで、もし小説家が、投資銀行も格付け機関も保険会社も銀行も、自分の扱っている商品について何一つ知らないでそのまま世界経済が崩壊する、なんて小説を書いたら、そんなバカな設定があるか、とせせら笑われたはず。それが実際に起きてしまったという驚愕の事態を実にうまく書き上げている。
 また、勉強にもなる。実は本書を読むまで、クレジット・デフォルト・スワップの仕組みって知らなかったんだよね。本書はそれをいとも簡単に説明。正直いって、これまで読んだ新聞雑誌等でのCDSの説明も、たぶん実はよくわかってないやつが書いていたことが本書を読むとよくわかる。

 でもリーマンショックやサブプライム関連の関係者のひどさを書いた本は多いけれど、本書が他の上から目線の「貪欲な投資銀行が悪い」「拝金主義の経済が」といった知ったかぶりの後付批判本とちがうのは、そこに皮肉な人間ドラマがあること。本書のヒーローたちはみんな、当時のサブプライム融資やそれを使った金融商品のひどさを知り、世間の流れに公然と反旗を翻し、白い目で見られる。でもかれらの正しさが証明された後でも、やっぱりかれらは孤独なままで、賞賛されることもないし、儲けさせてあげた人々からも感謝もされない。単純な「正義は勝つ」ではすませていないところが、本書の奥深さ。よい本です。

なお、カバー見返しの訳者の略歴は笑えるのでご一読を。東江一紀は優れた翻訳者で本書も実にうまいが、これはさすがに……
このレビューは参考になりましたか?
58 人中、52人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
yeaaaaah!!!..... 2010/9/22
By Lehman Packer トップ1000レビュアー
 『KY』 空気を読めない、読まない、読む気もない。読めても「コイツラ全員間違えてる」と自分を信じる。そんなアウトサイダー達が本書の主人公だ。風見鶏にドロップキック(したい)、そんな読者にとって本書は痛快である。

 第1の登場人物スティーブ・アイズマンは『他人の機嫌を損ねる才能に恵まれた男』である。自分が上場を担当した企業をこき下ろしたレポートを書いて気分が良いと言う。

 隻眼の医師マイケル・バーリは、人の言外の意図を理解できず、自分の意図も伝えられない。しかし興味を抱いた物への並外れた集中力を持ち、誰でも入手できる財務諸表を精読するだけで市場の歪みを発見する。
 バーリは世の趨勢に異を唱えることが自分の務めだと考えており、サブプライム・ローンの詐欺に近いデタラメを見抜き、崩壊する方に賭ける。空売りの手段はCDSの購入である。

 本書では各章でKYな人物の才気を描きながら商品の説明も行う。関係者の思惑が見えると金融商品も理解しやすい。CDSは保険のような物だ。震度3で崩れる住宅を見つけ、勝手に地震保険に加入したようなものだ。次の地震まで保険料を払えば何十倍になって返ってくる。
 CDOはCDSをミックスした商品だ。無能な格付け機関のおかけで、トリプルBのCDSの山がトリプルAのCDOに生まれ変わる。

 彼らのカモは投資銀行や保険会社などだ。過去の延長でしか将来を予測出来ないエリート集団が、強欲さゆえに崩壊していくさまは痛快である。特にモルガン・スタンレーのハブラー率いる超エリート軍団は、数千万ドルの法外な給料を貰いながら最後まで本質を理解できず、90億ドルの損失を同社にもたらした。 

 世紀の空売りは金融機関を破綻に追い込み強欲相場師を市場から追い出した。しかし彼らがそれまでの不当な高給を返す事はなく、金融機関は税金で救われた。一方貧しい借り手には膨大な借金が残った。

 残念ながら読後に残るのは痛快さだけではない。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By RD
サブプライムモーゲージとそれにまつわる業界全体の破綻を
予見しそれに賭けた人(ヘッジファンド勢)たちを描くノンフィクションです。

2005年前後に既にサブプライムの「ヤバさ」を見通し
手探りで「サブプライムをショート(空売り)する方法」を考え、
恐る恐るショートし出す彼らのドラマは
皮肉でもあり人間的でもあり非常に面白い一冊でした。

またサブプライムの主犯者として「投資銀行・格付け会社批判」が
一般的にされますが、では、彼らが実際に「どう行動していたか」
という具体的記述も非常に興味深いものがあります。

2010年経済書ベスト3には入るであろう最高に興味深い本でした。
また、自分の書棚に残しておきたい一冊です。
金融にかかわる方は必読でしょう。
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