問題点と内容を絞りに絞った濃厚な味わいを持つ金融危機論です。以下要点をまとめてみました。
ご参考にどうぞ
第1章「影の銀行システム」の崩壊
銀行、証券会社は本体以外に運用会社を持ち、証券による信用創造機構を作っていた。
この運用会社は、本体の連結対象外、プロ同士相対取引、FRB、SECの監督規制外
という特色を持っていた。
第2章つぎの津波がやってくる
87年のブラックマンデー、98年のLTCMの危機では実体のバブル崩壊とずれが
あったが、今回の危機では信用収縮と住宅バブル(実体のバブル)の崩壊が同時に
起きており、信用収縮と景気後退の悪循環が始まっている。
第3章ガス欠とオーバーヒート
世界はエネルギー転換という長期波動と「金融資本主義」の破綻という長期波動が同時
に起きており、それは資産価格デフレと資源インフレが同時進行するという異常事態を
引き起こしている。
第4章世界は壊れそうだ
不動産バブル崩壊は続いている。自動車バブルも崩壊し、米国の消費不況がグローバル
不況になりつつある。問題はそれが10年不況となるかどうかだ。
以上を読み返すと資源インフレの部分は外れはじめているようだが、それでもなお本書は、
その価値を失わない。良書だと思う。