持ち物を最小限にしなければならない巡礼歩きに持参するガイドブックではないですが、サンチアゴ巡礼路に興味をもっている人、或いは、これから訪れようとしている人には適切な入門書と思います。サンチアゴ巡礼がどんなものかとの質問に、豊かな写真集と体験談とで、申し分なく答えてくれます。
本書の主題は、スペインの主幹巡礼路、カミーノフランセスです。カミーノフランセスに引き継がれるフランスの巡礼路については、ルートの紹介と有名なロマネスク様式の教会の記述と写真にとどまっています。ドイツ、スイス、フランス、スペインを通じて「聖ヤコブの道」を辿った者ですが、ルピュイ巡礼路(フランスのサンチアゴ巡礼路)の沿線にある巡礼宿、田舎の小さな教会で心に残る対応に与ったこともありました。まだ1000キロ以上も遥かのサンチアゴを目指す巡礼者をいたわりねぎらうという気分でしょうか。そういう意味では、巡礼歩きの感慨をより深く感じたのもフランスでした。。フランスの巡礼路にも言及してあるので一言付け加えておきます。