家族全員不思議なチカラを持ち、なぜか世界を巡る危機に巻き込まれ、それを解決しなければならない星弓一家。今回は母親がメインです。ちなみに前巻で魅せてくれた彩美は今回全く出てきません。残念です。
軋人たちが夏休みの日々を過ごしていた時のこと。
「実家に帰らせていただきます」
父・耕作と謎の女性との密会を目撃した母・志乃はそう言い残して家出をした。子ども達は実家って異世界じゃん、帰れるわけ無いしすぐ飽きて戻ってくると甘い考え。しかし2週間も経つと意味が変わる。危機感に襲われる星弓一家。そんな時、母から居場所を知らせる手紙が届き耕作、軋人、七美、美智乃、刻人、そして柚島の6人は迎えに行くことに。目指すは軋人の祖父にして耕作の父、大三郎の家。しかしとある人物の登場で事態は夫婦喧嘩の問題を超えていき――
一巻からずっとでてた元勇者と元お姫様の夫婦という設定がいかんなく発揮。全員不思議な力を持つ一家誕生には欠かせない部分ですが、そもそもどうして普通の日本人である父・耕作があんなに強いのかはスルーされてきました。が、祖父・大三郎の登場によって少しは納得……できるのかはともかく、二人が異世界でどうやって惹かれあったかはこの巻で分かります。父視点、母視点で語られています。
今回、軋人のとる行動はストレートでかっこいいです。途中で父行方不明、母戦闘不可能、彩美不在、七美は諸事情で今回の危機には不向きという事態に陥るのですが、そこは長男として頑張ってくれました。そんなめざましい成長を見せ付ける戦い方も良かったです。
相変わらず笑いあり涙ありな展開です。これまで世界の危機というのが既に終わっていたり家族内での問題と同時進行だったりでしたが、今回は違います。本当に家族をとるか世界平和をとるのか、そんな選択肢を突きつけられるシーンがあります。その点でみるとシリーズ名に一番相応しい内容なのでは? そしてその選択によって星弓家に降りかかる危機は増えそうです。今まで巻き込まれていましたが、これからはどうなるのか。節目の巻となりそうです。