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世界屠畜紀行 THE WORLD’S SLAUGHTERHOUSE TOUR (角川文庫)
 
 

世界屠畜紀行 THE WORLD’S SLAUGHTERHOUSE TOUR (角川文庫) [文庫]

内澤 旬子
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「食べるために動物を殺すことを可哀相と思ったり、屠畜に従事する人を残酷と感じるのは、日本だけなの?」 アメリカ、インド、エジプト、チェコ、モンゴル、バリ、韓国、東京、沖縄。世界の屠畜現場を徹底取材!!

内容(「BOOK」データベースより)

「食べるために動物を殺すことをかわいそうと思ったり、屠畜に従事する人を残酷と感じるのは、日本だけなの?他の国は違うなら、彼らと私たちでは何がどう違うの?」アメリカ、インド、エジプト、チェコ、モンゴル、バリ、韓国、東京、沖縄。世界の屠畜現場を徹底取材!いつも「肉」を食べているのに、なぜか考えない「肉になるまで」の営み。そこはとても面白い世界だった。イラストルポルタージュの傑作、遂に文庫化。

登録情報

  • 文庫: 478ページ
  • 出版社: 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011/5/25)
  • ISBN-10: 4043943954
  • ISBN-13: 978-4043943951
  • 発売日: 2011/5/25
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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21 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By hiraku トップ1000レビュアー
内澤旬子の「世界屠畜紀行」を読了。世界の屠畜の現場を歩くルポルタージュ。人間が食べている牛・豚・山羊・ラクダから犬までの屠畜の現場を著者は訪ね歩きます。このルポには大きな2つの主題があります。一つは我々人間は生きるために、他の動物の命を奪っている、という当たり前の事実の現場があるということ。そしてもう一つはその屠畜に従事する人が差別されてきたという事実。この二つを織り交ぜながら作者は世界を巡る。
私たちの食べる「肉」は当然、パックに入ったり、調理される前は生き物達の肉体であったのである。その命を頂くことで、我々は生きている。ベジタリアンにしても植物の命を頂いていることには変わりないのである。だから、我々は食事の前に、命を「いただきます」という。パックに入った「肉」からは生命を感じない。でもそれじゃダメだと思う。生命を奪っているはっきりとした意識が我々には必要なのである。命を奪って食べる。当たり前だけど、理解する機会はほとんどない。パックからは命や血を感じることはないから。だけどこの本を読んで少しは理解しよう。我々が生きるためにしていることを。
そしてその生きるために必要なことは長く差別と結びついていた。その結びつきは宗教とも絡んで堅牢な場面もある。この状況って現代日本でのイルカ・鯨漁に反対する西洋人の心理と、もしかして交差するのかもしれない。
とにかく読まないといけない、現代人必読の書であることは間違いない。
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われわれは普通、肉は店頭にあるパックの状態からしか知らない。当たり前だが、肉は牛や豚、鶏など、生きている動物から得られたものだが、それらがパック詰めにされるまでの経過を目にすることはない。本書は、その過程のはじめ、すなわち動物を潰す、屠畜する、過程をイラストを交えて詳しく述べてある。海外の例も紹介され、非常に貴重なルポルタージュといえよう。
「肉を食う」ということがどういうことか、その核心とも言える部分を知ることが出来る。

中でも触れられているが、肉を食べなければいいという問題ではない。ベジタリアンも同じである。人間という生物は、生きとし生ける他の生物の命をいただかないと、一日とて生命を維持することができないのだ。腹が減ったといって日光浴すれば皮下で光合成をして栄養が得られるということはない。人間の業とでもいえよう


少し前牛肉偽装事件というのがあった。BSE問題に乗じ、外国産を牛肉を国産と偽って買い取らせ補助金をだまし取ったものだ。このとき企業の代表は、消費者や関係各所に迷惑をかけたと謝罪したが、私はまず牛に謝るべきだろう、と思っていた。輸入牛肉が日本人の嗜好に合わないのは牛の責任ではない。そもそも牛は人間にその身を捧げたいと思ってこの世に生きているわけではない。人間のために屠られた動植物に感謝こそすれ、偽装して補助金をだまし取るなど、その企業は食べ物を扱う資格がない、と思ったが、そんな視点からこの問題を論じたようすはなかったようだ。

話がそれた。屠畜という行為を通じて、人間が生きるとはどういうことか、考えさせられる、良書である。多くの人に読まれて欲しい。
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15 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
こういう仕事を見ると僕は自然と頭が下がってしまう。
著者の内澤さんは、すばらしいものを書いたものだ。
きっとあとからあとから書きたいことが出てきて止まらなかったのだろう。
人間は肉を喰うために屠畜する。
韓国の牛や豚、犬。
モンゴルの豚。
バリ島のヒンドゥー教徒の豚。
エジプトのらくだ。
久米島のやぎ。

ここには登場しないが、人は食うためにうさぎや、ひつじや鶏や、くじらやアザラシやイルカや、
イノシシや熊や鹿や、ネズミや、コウモリを解体する。

著者のもう一つの関心は、そこに差別が有るか無いかである。
でも、食らう肉の前にはそんなことはぼくには、卑小なことに思えてくる。
差別はあったとしたら、もちろんするほうが一方的に悪い。それで十分だ。

僕は2回解体を見た。一回は、ケニア。ヴィクトリア湖畔のルオー族の集落での羊。
クルーにふるまってくれたが、解体を見たからではなく、煮た塩水が茶色だったのを
目撃していたので一欠片食べるのがせいぜいだった。

もう一回秋田阿仁マタギのクマの解体。余すことなく食べようとう言う解体ぶりは芸術に近い、
神に近い。熊鍋はただただ美味だった。
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