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世界宗教史〈2〉石器時代からエレウシスの密儀まで(下) (ちくま学芸文庫)
  

世界宗教史〈2〉石器時代からエレウシスの密儀まで(下) (ちくま学芸文庫) [文庫]

ミルチア エリアーデ , Mircea Eliade , 松村 一男
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,470 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

人類にとって宗教的現象とはいったい何か、人類史という壮大なスケールのなかでその展望を企てた本書は、20世紀を代表する宗教学者・エリアーデが最晩年に遺した畢生のライフワークである。この古今未曾有の偉大な業績は、仏教、キリスト教、ヒンドゥー教といった個々の宗教の理解を助けるばかりでなく、人類が創造した宗教そのものの姿を見事に描きだしている。文庫版第2巻は、ヴェーダの神々、ギリシア宗教、オリュンポスの神々と英雄たち、ザラスシュトラ、イスラエルの宗教、ディオニュソスの密儀までを収める。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

木塚 隆志
1961年生まれ。駿河台大学助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 423ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2000/04)
  • ISBN-10: 4480085629
  • ISBN-13: 978-4480085627
  • 発売日: 2000/04
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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By dvrm トップ100レビュアー
形式:文庫
 第二巻はまずインド・ヨーロッパ諸民族の共通する宗教観念、特に社会階層の三区分と対応する神々の特性が、サンスクリット、ラテン語、イラン語、古ゲルマン語といった同起源の諸言語に存在する共通点を例にとって語られる。どうしても日本語のテクストの読者である多くの日本人にとって、インド・ヨーロッパ語系の諸言語の共通性というのは想像し難いし、それぞれを逐一学んで理解することは時間的にも知的にも大変厳しいので、こんな風に例示されると非常に解りやすく、便利だ。
 
 そのあとにインドにおける宇宙論的構造や神々の発生と変化が各ヴェーダにまとまっていく様子が描かれるが、各ヴェーダで物語られた地球の起源と発展の様子が、昔読んだ物理学者のJ.Dバナール「生命の起原」で科学的に論じられていた様子と一定の相同性を示しているのには驚きだ。神々の特性と機能を記したヴェーダが儀礼の様式となり、ヴェーダの知が各ブラーフマナ書に、各ウパニシャッド書に受け継がれてその様相を変えていく様子、読む前は全く知らなかったインドの宗教思想が、曲がりなりにもイメージを描けるようになった気がする。興味が沸いてきた。
 
 そのあとにはギリシア宗教を扱った三章、これもブルフィンチなどのある種アンチョコ的にまとめた神話本では語られない「構造」への分析と、先行する信仰を換骨奪胎していく、普遍的な宗教的知が描かれていて、新鮮だ。
 
 続く「ザラスシュトラとイラン宗教」、これも全く知らなかったが、後世の宗教に決定的な影響を与えたアイディア、この世の終末と審判を巡る思索がここで語られている。これがキリスト教やイスラム教に影響を与えたことが予想されるが、この間では明示はされていない。
 続いて「旧約聖書」上の王国形成から知恵文学、預言者たちまでの信仰の変化発展が語られる。歴史的事件を信仰のシステムに組み入れた最初の宗教、という指摘にはなるほど、と思った。
 
 最後はギリシア宗教におけるディオニュソスの特異性と、後世への影響をほのめかして終わる。ここまでが、全三冊のうちの一冊目となる。
 
 巻末には荒木美智雄氏による解説があって、エリアーデの生涯に就いて短く纏められている。その来歴を知ると、彼の著作がいっそう興味深くなった。

 読むほどに面白いシリーズ。
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