「いい本」とは思えない理由を具体的に上げます。以下の4点です。
1)著者の主張や考えが如何に正しいものであるかを語る為に使われる数値や数式の選択が極めて恣意的であり、
また著者にとって都合のよいものであったりすること。
2)この本に掲載されている情報やアイデアを得るための方法(勿論、無料で)は他にいくらでもあること。つまり読書時間と書籍代金の浪費
であること。
3)日本の社会状況についての事実誤認があること。
4)著者の考えを具体化した設計案のレベルは建築学科の学生並み(優秀な学生ならもっと良い案を出すかも知れない)であること。
「世界基準のいい家」とは一体どういうものなのかという興味と関心から、買って(買ってしまって)読んでは見ましたが、
要するにヨーロッパ(特にドイツ等)で採用されている性能基準に従って日本でも家を建てなさい。さもないと世界から取り残されますよという、
ただそれだけのことでした。
文章のつたなさに加え、著者の思い入れ(思い込み?)の強さのせいか、ときに感情的な表現などがあり技術書としては不適切ですし、
一般向けの啓蒙書としては非常に不親切な本だと思います。
おそらく本のタイトルは出版社が考え出したものだと思いますが、出版社も「本のタイトル」ばかりに情熱とエネルギーを注がず、
もう少し内容を吟味して頂きたいものだと感じるのは私だけでしょうか。
読んでも無駄だ、とまでは言いませんが、時間と費用とをかけるのであれば、他に読むべき有益な本はたくさんあると思います。