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世界で初めての「絵本」「絵入り教科書」として名高い本書であるが、訳者が付録で述べているように、子どもを対象としているならば、教育的配慮を欠いている部分が確かに見受けられる。森羅万象全てのものを扱おうとするのだから当然であるが、絵の中の番号と文章の番号を一致させている点などは、子どもを対象にした時の配慮のようにも見える。
17世紀の著作らしく、当時の文化が窺える作品であるが、現代においても十分に研究の価値のある文献であるように思えた。個人的なおもしろみを感じた部分を挙げるとすれば、理髪店のシンボルとなっている赤・青・白の三色柱の意味など、現代からは想像もつかないものが解説をされていた所である。それはコメニウスに関する知見の広い訳者の力量によるもので、その他の訳注も興味深いものばかりであった。
教育学を少しかじっただけの私が、このような著作に対してコメントをする事は恥ずかしい気もするが、これを期に教育に対する色々な思想を研究してみたいと思わせるような革新的な一冊であった。
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