全ページ光沢紙を使っているので写真がとても綺麗で、見た目よりも重量が
ある本です。
著者のジュリエット・クラットン=ブロックは元ロンドン動物学会という事で、
動物の配分的には、比較的欧米中心といえると思います。
問題は絶滅危惧種に対する危険の叙述で、特に鯨類に関して欧米エリアでの
漁に対しては「捕鯨」または「捕らえる」、それ以外のエリアでの漁に対し
ては「虐殺」または「殺す」と叙述されており、自己中心的な恣意性があっ
て、とても科学的姿勢とは思えません。
また知能の発達した動物に対する偏向的な扱いもあり、「キリスト教圏」の
特殊性も感じられます。
ただこの書は図鑑ですので、その様な思想が僅かにあるからと言って悪書な
わけではなく、哺乳類4500種のうち450種を紹介している希少な書物で、哺乳
類の多様性を学ぶことには十分に役に立つ良書だと思います。
蛇足ですが、できれば日本人が新しい図鑑をリリースして欲しいと思います。