この作品はウディ・アレンの映画の中でも大好きな映画だ。誉める言葉はいくらでも思いつく。ナタリー・ポートマン等若い才能の起用。楽しい歌とダンスが一杯。ジュリア・ロバーツが下手ながら一生懸命歌う、インド人のタクシー運転手も何語かしらないけれども歌う、病人や霊魂も歌い踊る。極めつけは宙を舞うゴールディー・ホーンとウディのダンス。笑える場面も多い。そして人生に対して肯定的なのがいい。キャラクターが全員束の間の一瞬であっても現在を精一杯生きて楽しもうとしている。
一つ気づくのは、本作のウディとゴールディの関係は、アニー・ホールでのウディとダイアン・キートンの関係を踏襲していること。本作は離婚した夫婦である等の違いはもちろんある。何より主役の男女が相応の年齢で、成長した子供がいる。さながら20年後(米国公開年で数えれば19年後)のアニー・ホールと言えば穿ちすぎかもしれない。しかし、ゴールディがアニー・ホールでのダイアンのような装いをしている場面を見るとそう思ってしまう。100%楽天的な映画なのだが、どこかに感傷が隠れているとすれば、アニー・ホール再訪的な構成も一因ではないだろうか。
なお、画像のクォリティは文句なし。音はモノ。特典映像は一切なし。