全般的にデンマーク賛美に溢れており、デンマーク人でさえ、これを読んだら恥ずかしく思うくらいの褒め殺しが書き連ねている。私はあまりデンマークを知っている訳ではないが、数少ない取材の経験では、「環境問題はドイツに比べて遅れている」とか「人種差別は結構あって、インド・パキスタン系の移民2世の一部が暴走族化している」とか「麻薬が蔓延していて手がつけられない」などの日本とは異なっているかもしれないが、それなりに社会に問題を抱えていると思われる。このようなデンマークの臭いものに蓋をしておいて、日本の臭いものは全開して比較をする視点は、比較文化論的には基礎的な誤りであり、こういう印象論に基づいた考えは逆にその国の理解を遠ざけていると思われる。デンマークのやることは善で、日本がやることは駄目といった先入観にもとづいた論調は、逆に説得力をなくしていることに気づくべきだし、過大評価されるデンマークにとっても迷惑なのではないかと思われる。