世界一周航空券のガイドブック、『世界一周NAVI』の改訂版。ページ数は約430ページでボリュームは旧版とほぼ同じ。相変わらずの厚さ、重さである。旧版が発売されたのが2007年12月のこと。それから2年あまりが経ち、航空連合の加盟状況など航空業界をめぐる情勢は大きく変わった。コンテンツは旧版そのままに、掲載されている情報を全編にわたってアップデートしたのがこの改訂版だ。
旧版同様、世界一周旅行の素晴らしさ、魅力、憧憬などといったありがちな要素はあえて排除し、世界一周航空券に特化してひたすらストイックに論じている。 スターアライアンスやワンワールド、スカイチームといったメジャー系はもちろん、ANA&ヴァージンやエスカペードといった “知る人ぞ知る”的なものまで、日本で買えるすべての世界一周航空券の概要、ルール、長短所について事細かに解説。本文に出てくる航空用語には脚注が付されており、初心者にもとてもわかりやすい。
この本がもっとも重視しているのは「自分の力でルートを組み立てる力を養うこと」だ。<ルートづくりの実況中継>というコーナーにそのコンセプトがよく表れている。ひとつの世界一周ルートをモデルに、そのルートができあがるまでの過程をステップごとに解説しており、ルートづくりの実際の作業が誰にでもよく理解できる。
さらに、世界一周航空券で利用できるすべての航空会社のルートマップが掲載されているので、自分が行きたいエリアにどの航空会社が飛んでいるのかをさくっと調べられるのがうれしい。就航地が一目瞭然となっているルートマップは各社のホームページですら見られないケースが多いため、この路線図のためだけでも本書を購入する意味はあるといえるだろう。
各航空会社のガイド、主要旅客機の解説、ちょっとバックパッカー寄りの長期旅行のノウハウといった情報も扱っていて、世界一周航空券を使った世界一周旅行のすべてのトピックが網羅されている。
世界一周航空券に関する本は何冊も出ているが、ルートの組み方がわかる、路線図が載っている、教育から実用まで広い範囲がカバーされているという点は相変わらず他書への大きなアドバンテージとなっており、やはり世界一周航空券ガイドの決定版といっていいだろう