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世界一周恐怖航海記
 
 

世界一周恐怖航海記 [単行本]

車谷 長吉
5つ星のうち 3.4  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

車谷長吉。六十歳にして初の日本脱出。船上にて自らの半生を綴った100日間。異国の地で見聞き、体験した「恐怖」の航海記。

内容(「MARC」データベースより)

車谷長吉、60歳にして初の日本脱出! ヴェトナム、南アフリカ、ブラジル、イースター島、パプアニューギニア…。未知の世界で見聞き、体験した「恐怖の」航海記。『文学界』連載に大幅加筆して単行本化。

登録情報

  • 単行本: 178ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2006/07)
  • ISBN-10: 4163683003
  • ISBN-13: 978-4163683003
  • 発売日: 2006/07
  • 商品の寸法: 19 x 13.7 x 2.3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.4  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 470,561位 (本のベストセラーを見る)
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29 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 私は、文学界に掲載の分でこの航海記を読みましたが、ストーリーとも呼べる航海の日々の出来事とその日の食事などの記載と併せて、車谷さんの心の内面、及び、今までの体験の告白などが紡ぎだされ、これぞエッセイという感じがしました。

 人間、生活しているときに、ただその目の前のことをこなしているだけではなく、やはり、心のなかで様々なことを考えたり回想していたりします。

 特に、このエッセイで注目すべきは、人間の性(さが)が浮き彫りにされていることです。女の人であっても性の対象或いは、伴侶としての人が居ないと淋しいものである、というような内容が鋭い観察眼で書かれています。

 車谷さんは、直木賞作家にまでなったのだから、充分世界旅行など謳歌すればいいと、思ったりするのですが、ご自分は、アウトローな存在ということを強烈に意識されていて、享楽からはご自分を遠ざけられる姿勢などに胸の詰まる思いがします。

 仏教的な人間認識が、車谷さんの中に底流としてあるようで、自分に厳しい硬派な生き方を感じます。

 船でどんどん西へと地球を回っていく、その土地土地での人間の印象など、日本人が忘れてしまった公衆道徳意識のある国の人達も描かれていて、襟を正されるような、また、日本はなんて個人主義風潮になってしまったんだとか思いました。

 旅行のリアリティーも充分伝わるので、楽しい本です。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
赤裸々 2010/4/16
By これでいいのだ トップ500レビュアー
形式:文庫
 街中で時折ポスターを見かけるピースボート主催の「世界一周の船旅」。その3万トンクラスの豪華客船に、新無頼派というか、戦前・戦後すぐまでは多数いたと伝わる「伝説の文士」さながらというか、何とも形容のつけがたい直木賞作家の車谷氏が、女性2人(細君と知人)を伴って乗り込み、足かけ4カ月の船旅を体験。本書は恐らく船中でリアルタイムで書かれたメモを元にしたとおぼしき破天荒な日記風旅行記の文庫版で、中身はとにかく赤裸々、というほかないものになっている。

 もう少し具体的に書けば、船中での時々刻々の見聞と、朝昼夕3食の献立て、さらに実名をどんどん挙げての人物評、還暦を迎えるまでの紆余曲折の回顧などをあからさまに描いた、興味津々の読み物に仕上がった、というのが無難な評になるだろうか。車谷氏はたぶんアマゾンのレビューなどには入り込まない生活スタイルの御仁。同時に、ネット世代の多数は、車谷氏という化石のような「畸人」にはさほどの関心を持たないのではなかろうか。評者には、たいそう面白かったけど。
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
  60歳にして初の日本脱出した作家の体験記である。楽を追求する人生は苦手で、「生きることは、死への旅である。人間は、死への過客なり。」と人生の早期から、生の無常を悟った作家は、48歳の奥様の「世界一周に連れてって」という言葉に動かされ、ついに重い腰を上げ、世界一周の船旅に横浜港から出発する。

 船酔いに悩まされ、楽を貪欲に追求する乗船メンバ-の喧騒に嫌気をさしながらの航海の日々が描かれている。

 乗船しながら、彼は環暦を迎えた自分の半生を描いてくれる。次第に船上の生活にも慣れ、世界各地での貴重な人々や経験、風景への出会いを深めていく過程がまるで自分もあこがれの世界一周をしているようでとても楽しかった。アフリカの喜望峰、アフリカの砂漠、そして、パタゴニアの大氷河に出会ったときにはついに、「来てよかった」と著者は叫んでしまう。モアイ像、タヒチ、フィジ-、と夢のような3ヶ月の航海だった。でも船上の食事は意外と質素だと初めてわかった。
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