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世界の10大オーケストラ (幻冬舎新書)
 
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世界の10大オーケストラ (幻冬舎新書) [新書]

中川 右介
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,365 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

長い歴史を誇るウィーン・フィルですら一八四二年の創立だから二百年に満たない。つまりベートーヴェン(一七七〇‐一八二七)の時代には存在しなかったわけだ。かように近代になって誕生した「オーケストラ」は、きわめて政治的な存在であり、戦争や革命といった歴史的大事件に翻弄されやすい。「カラヤン」をキーワードに十の都市の十の楽団を選び、その歴史を、指揮者、経営者そして国家の視点で綴った、誰もが知る楽団の、知られざる物語。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

中川 右介
1960年生まれ。早稲田大学第二文学部卒。カメラ雑誌編集長等を経て、現在「クラシックジャーナル」編集長。出版社「アルファベータ」代表取締役。海外の出版社と共同・提携し、二十世紀に偉大な足跡を残した芸術家や文学者の評伝の翻訳書を出版する傍ら、自らもクラシック関係の著書を執筆。歌謡界や歌舞伎界にも精通する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 511ページ
  • 出版社: 幻冬舎 (2009/07)
  • ISBN-10: 4344981340
  • ISBN-13: 978-4344981348
  • 発売日: 2009/07
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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17 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By sasabon #1殿堂 トップ10レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
世界の10のオーケストラを記したものです。とはいえ、そのオケを振る指揮者の列伝のような書物で、500ページを超える内容は実に読み応えがあり、詳しいものでした。巻末に参考文献が列記されていますが、丹念に調査してあり、これで索引が用意してあれば指揮者やオケの事典の代用になるのに、と思った次第です。

冒頭に書いてあるように、筆者が別の書籍で取り上げたカラヤンを軸に10のオケが選ばれています。選考基準は本書の10ページの見開きの表を参照してください。
内訳は、シュターツカペレ・ベルリン、ニューヨーク・フィル、ウィーン・フィル、レニングラード・フィル(サンクト・ペテルブルク・フィル)、ベルリン・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ、チェコ・フィル、イスラエル・フィル、フィルハーモニア、パリ管です。

シカゴ交響楽団やロンドン交響楽団がこの書籍から外れているのは、カラヤンが指揮していないという理由ですし、フィルハーモニアが入っているのは、若き日のカラヤンの活躍の場であったからに他なりません。ですから、10のオケの選定内容に異論があるのは当然としても、記述の分かりやすさ、詳しさが本書の特徴と言えます。往年の名指揮者の名前が綺羅星の如く並んでいました。演奏家も触れていますし、当時の世相、特に戦争との関わりは本書の中核をなしています。普段あまり意識しない経営者の関わりやオケの成り立ちを知ることができたのは収穫でした。

中川右介氏は「クラシックジャーナル」編集長で、クラシック関係の著書を執筆した経験が本書に生きており、魅力的な挿話が詰まっていますので、クラシック音楽に造詣の深い人もそうでない方も一様に満足するものだと思います。
このレビューは参考になりましたか?
18 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
500頁を超える大作。普通の新書なら、2冊分以上。
10のオーケストラの歴史がそれぞれ描かれているので、
ひとつの長い話ではない。
オーケストラについての本では、
オーケストラをひとつの楽器とみなし、
その音色とか、得意なレパートリーについての
薀蓄が語られるものが多かったと思う。
この本のユニークなところは、
オーケストラをひとつの組織として捉え
どのように結成されたのか、その過程を細かく教えてくれるところ。
この著者の他の本と同じで
音色とかの音楽的分析はない。
近代現代の歴史のなかでの音楽家たちを描くことに主眼が置かれている。
一件、無味乾燥な文体だが、
淡々としたタッチが
語られていることの大きさを逆に感じさせる。
音楽家たちが自分たちで集まったのか、
国とかの大きなものによって集められたのか
それはその国、その都市の成り立ちとも絡む。
指揮者たちを、オーケストラの一員にはなれない人と位置づけ
その変遷のドラマを淡々と語る。
最後のエピローグにいたり、
それまでバラバラだった10の物語が
ひとつに収斂されるのには、圧倒された。
まるで、マーラーの9番のような
感動的な終幕だった。
このレビューは参考になりましたか?
10 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By k007
形式:新書
本書の著者の中川右介氏は、カメラ雑誌の編集長を経て、現在は『クラシックジャーナル』誌の編集長を務める。研究者でも評論家でもなく、編集者なのである。編集者の文章というのは、いかにして読者を惹きつけるか、どのように読者に伝えるか、ということを常に念頭に置いているため、多くの場合が読みやすく、内容も充実しているものが多いのだが、本書では、そうした要素にさらに、多くの文献・資料に当たった緻密な調査の裏打ちが重なり、500頁というボリュームになって「読みごたえ」も加わった。

著者は『カラヤンとフルトベングラー』で新書デビューしたかと思ったら、そのあとに『松田聖子と中森明菜』という歌謡界の歌姫を主題にしたものや歌舞伎界の『団十郎と歌右衛門』などを次々に執筆し、守備範囲の広さに驚かされる。

本書では、世界中のオーケストラからベストテンを選び、その誕生から現在までの軌跡を解説した。クラシック音楽好きなら、誰でもやっているであろう密かな楽しみを、なんと本にしてしまったというわけである。相変わらず読みやすい文章で、その音楽「おたく」ぶりがこの本でも十分に発揮されていて読者を大いに楽しませてくれる。

著者は、写真の造詣も深いはずだから、キャパやブレッソン、そして『マグナム・フォト』などを扱った本を、今後ぜひ期待したい。
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