あの『電波男』と『喪男の哲学史』の続編とあっては買うしかないだろ!という気持ちで買って読みました。431ページの大作であり、筆者の喪男としての、恋愛資本主義批判は今回も明快かつ強烈で惹きこまれる。
内容は、ギリシャ神話や新約聖書から現代に至るまでの「物語」の解説である。しかし、私にとって面白かったのは『DEATH NOTE』や『ドラゴンボール』といった日本の漫画の解釈だった。やはり漫画・アニメが大好きなんですね本田先生は!
しかし、『喪男の哲学史』が名作すぎたために、それに比べると劣るのはしょうがない。またご自分でも述べているが、『喪男の哲学史』とかぶっている部分がある(ゲーテ、ダンテなど)。だから『哲学史』を買った人がさらにこれを買う必要は無いだろう。
しかし私のような本田先生のファンにとっては、先生がなぜ『涼宮ハルヒの憂鬱』が好きなのか分かってジーンときたりするのでもちろん買うべきだろう。だが、ドストエフスキー作品をほとんど読んだ者として言わせてもらうと、ドストエフスキーに結構ページを割いているのに『地下室の手記』と『罪と罰』だけでは不十分だし、やはりそれ以外の作品は読んでいないと思われる。そういう点での甘さはある。しかし、日本の漫画・アニメについて語らせたら一番であることも明らかだ。この長所と短所が次の作品につながるものであってほしい。