「音響空間」とはちがった「サウンドスケープ」という概念を
提唱した著者の主著。
前半の歴史的部分は、過去の歴史空間を、音の風景として描き
だしてみせ圧巻(「嗅覚」の歴史というのがあったけど、
これはまさに聴覚の歴史)。
後半は、音の風景をどうデザインするか、という観点から
技術論、教育論にまで話が広がる。実践編といえる。
同様のモチーフで同じ平凡社ライブラリに『平安京』という
本がある。サウンドスケープという観点から、平安時代の
音風景を描き出していて、より事例としてはなじみ深い。
日本人には馴染み深い感性のテーマかもしれない。