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世界の法思想入門 (講談社学術文庫)
 
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世界の法思想入門 (講談社学術文庫) [文庫]

千葉 正士
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

常識を覆す、西欧法偏重の法思想観への挑戦西欧法の普遍性と特殊性とは? イスラム・中国など非西欧圏の法思想とは? 諸法思想を固有の歴史と文化に絡めて紹介、比較し、西欧法思想を批判的に再評価する

内容(「BOOK」データベースより)

世界には様々な法体制が併存する。それらは相互に影響しあい形成されてきた。本書は西欧法思想を唯一普遍とする認識を見直し、非西欧の法思想にも目を向ける。ローマ法の源流であるユダヤ法、アラブ民族以外にも普及した包容性をもつイスラム法、一元的原理がなく西欧法移植に成功した日本法。多様な法思想を固有の歴史や文化に絡めて紹介、比較し、西欧法思想の特殊性を炙り出す。

登録情報

  • 文庫: 336ページ
  • 出版社: 講談社 (2007/10/11)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4061598422
  • ISBN-13: 978-4061598423
  • 発売日: 2007/10/11
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
従来あたかも普遍的であるように見なされてきた近代ヨーロッパの法思想を相対化し、非ヨーロッパ世界の法思想を幅広く研究した書である。
世界の法思想を幅広く概説した書は、小野清一郎がかつて試みたことがあるものの、イスラム法やアフリカ、ミクロネシアといった第三世界の法思想を広く解説したものは、法学界においてさえほとんどなかった。最近では、イスラム法などについても、研究が進んでおり、非ヨーロッパ世界への関心も高まっているものの、幅広く世界の法思想を網羅した本は、今なお存在していない。その意味で、この本は、一般の読者のみならず、専門家にとっても、いまだ高い価値を持ち続けている。まさに日本の法人類学の金字塔である。もちろん、西洋の法思想についても詳しく解説しており、バランスの面でも申し分ない。
法学を志したことのない一般の読者には、やや難しいかもしれない。だが、この本の根底をなす問題意識は、法学にとどまらず、日本人の一般的な思考への反省も含む、非常に深い意義を持っており、一般の読者にも大いに読む価値がある。是非一読されることをお勧めする。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 本書は1986年のテキスト『要説・世界の法思想』の文庫化。
「人類社会には、過去の歴史においても現在の世界においても、法と法思想には多様な
形態のものが興亡し存在している。……どのような法と法思想も民族的文化の表現で
あるかぎり文化的に尊重されなければならない。……そのためには、西洋法思想をあたかも
人類唯一のものであるかのように扱っていた従来の法思想観を的確に批判し、新しい
法思想観を樹立する必要がある」。
 本書では、西欧法の歴史を古代ギリシア、ローマへと辿り直すことを契機に、ユダヤ法、
イスラム法、ヒンドゥー法、仏教法、中国法、日本法への比較、考察を重ねた後、
「一国の正統的権威が直接に支持する」国家法と「一定の社会集団の固有文化として
発達した」固有法という二元構造、あるいは世界法などをも含む「多元的法体制
legal pluralism」の相を明らかにする。

「和魂洋才」との表現がその典型、いかに立派な体裁を持とうとも単なるお仕着せの
押しつけが法として社会的に機能しようはずもない。その形式においては西洋法を単に
コピーしたかに見えようとも、そこに世界各地に固有の風土や伝統、道徳などが包摂され、
市民の「まともさ」との調和が図られるからこそ、法は法としてその機能を果たしうる。
当然と言えば確かに当然な、そんな話を豊富な資料を参照して論じた一冊。
 書き出しでは「法学部新入生のための講義、基礎法学概論のテキスト」として本書の
企図を明かしてはいるし、国内外における研究の系譜が滔々と論じられてもいるが、
そうした枠組みを越えて、法思想ベースの社会人類学系のテキストとして広く一般に
読まれるべき、そして読みやすい本だとは思う。
 ただし、概説書ゆえのディテールのほつれはある程度やむを得ないところだし、
「ナザレのイエスが、義の神ヤハウェを愛の神エホバと変え」などという、セム語系
一神教への根本的な誤解としか見えない記述も存在してはいる。
 けれども、法を糸口に世界の文化背景へと切り込む入門書としてこれに代わる書籍を
少なくとも私は知らない。原著の出版から20年以上が経過している今となっては研究が
更新されている部分も数多あろうが、読んで損になるような本では決してない。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
故・千葉正士先生の最後の本になろうか。

本書は法というものの相対性を知るためにも必読であろう。
我々は法と聞けば当然に西洋近代法を前提してしまうが、
法は世界のどこにでもあるのだ。

法人類学という希な学問領域を開拓していった千葉先生だからこそ書けた本である。

法学の世界では比較法学というものを個別の実定法のミクロな領域でやっているのは当然でも、マクロにやる人は少ない。

その点、本書はマクロ比較法学の書とも言える。
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