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最も参考になったカスタマーレビュー
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
読書の質を高めるために,
By しまったか! (沖縄県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 世界の歴史〈5〉ギリシアとローマ (中公文庫) (文庫)
欧米の文学を読むと、普通にギリシャ神話の登場人物たちが引用される。ギリシャ神話の知識があれば…という思いは、 ギリシャ ヘレニズム ローマの歴史に対する思いへつながっていく。 本書は、ちょっとだけ年季を経た書物ではあるが、 基本的な知識を得るには、もってこいの量と質だった。 名前だけ知っている古代の政治家や哲学者芸術家たちが、 線と点で結ばれていく感覚は、何度か再読することで ますます太くなっていくのだと思う。 その意味でも本書は、再読が苦痛にならないわかりやすさと面白さである。 学説上の定説と著者独自の見解が明確に区分けされているので、 考察を深めながら読むことができた。
3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
古代地中海世界の社会史,
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レビュー対象商品: 世界の歴史〈5〉ギリシアとローマ (中公文庫) (文庫)
本書は1997年に刊行された世界史シリーズの一巻を2010年に文庫化したものであり、1943年生まれの女性研究者が旧石器時代からヘレニズム時代までのギリシア史を、1947年生まれの男性研究者が鉄器時代から西ローマ帝国滅亡までのローマ史を描いている。本書の特徴は以下の通りである。第一に、最新の考古学と歴史学の知見を突き合わせながら(暗黒時代における難民の移住、エトルリア文化形成論など)、古代史の大きな流れを描いている。第二に、地中海世界という枠組みの中で、ポリス(共同体国家)とローマ帝国の発展を考察している(大植民と地中海交易を通じたギリシアポリスの発展や、古代地中海諸文化のローマ帝国への流入、文庫版あとがきでの古代ギリシア人は東地中海での先進オリエント文明との接触の中で古代ギリシア人になったという指摘など)。第三に、ギリシア人のペルシア人観やペルシア王のギリシア人観への言及、ヘレニズム文化の捉えなおしなど、民族的偏見の問題についても言及している(文庫版あとがきではヘレネス概念の再検討にもふれている)。第四に、制度史に関しては言及が少なめであるように感じるが、そのぶん代表的な人物の実像(テミストクレス、ペリクレス、グラックス兄弟、キケロ、皇帝たちなど)や、当時の民衆生活(家族とジェンダー、テラからキュレネへの植民、ローマ人のクリエンテーラ、エヴェルジェティスム、奴隷制農場経営と小作人の相互補完関係、ポンペイの生活、帝国末期の宗教事情など)に目配りをしている。第五に、図も多く文章も比較的平易であるが、最近の研究動向の部分では説明が不足しているように感じた。とまれ、本書は古代ギリシア・ローマ史についての最新の平易な概説書としてお勧めできる。
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