タイトルの通り、第二次世界大戦の始まり(ちゃんと欧州戦線とアジア・
太平洋戦線に分けています)から、冷戦期に於ける米ソ代理戦争の端的な
例として取り上げたベトナム戦争(1975.4.30のサイゴン解放)の終結までを
取り上げた中公版世界史全集の一冊です。
枢軸国対連合国、という部分だけで無く、その対決の中で萌芽した植民地の
独立運動(アフリカも押さえているが、アジアのそれに比べるとちょっと薄い)
イギリスが乱発した空手形故に引き起こされた中東の対立、共産党は如何にして
圧倒的に不利な状況を挽回し、中華人民共和国の成立を成し遂げたのか?等々を
年表含め全400p&豊富なカラー図版(戦争の専門書でも無いのに、当該戦線の
進撃図まで掲載されている)でうまくまとめています。
特に帝国列強の植民地に於ける独立運動とその後の展開についての記述が
豊富です。
本書で取り上げられている時代というのは、恐らく高校の世界史では受験
対策で詰め込み授業を行うか、時間切れで資料を配るだけ、で終わっている
部分では無いかと思います。
ですが、ほんの数十年前の話です。その時代を過ごした人は今も多くの人が
生きていますし、その時代は我々が生きる今に直結しています。にも関わらず
その時代のことをどのくらい知っているのか?
そういう疑問を持つ人が手に取れば得ることが多々有る一冊です。
巻末にはより深みを探求出来る参考文献一覧も掲載されています。
この点もお勧めの一つ。