『テルマエ・ロマエ』の第一巻を読んで面白かったので、既刊の作品を一通り読んだが、当たり外れがある印象だった。それで二巻発売の時にこの本は買わなかったのだけれど、雑誌で新シリーズを読んだら面白かったので買ってみた。とても面白かった。
作者は中学生の時にヨーロッパを単独で旅行し、その後イタリアに留学して、イタリア人と結婚して、ポルトガルを経て現在はアメリカに住んでいる。略歴を見ただけでもグローバルだが、それ以外にもいろいろな国を見てまわっているらしい。そのひとつが、「キューバ編」。
キューバについてのエッセイマンガを読むのはこれが初めてだ。国は違っても同じ心を持つ人たちが住んでいるのだとわかる作品だった。巻末のデビュー作は意外なほど昔の少女マンガ風で、来し方行く末を思うと感慨深い。テルマエ以外の作品は、時に叙情に流れすぎて物足りないことがある。おそらくローマおたくのご主人の薀蓄が上手い具合に作用してテルマエ・ロマエの成功を生んだのだろう。
私は作者の公式ブログを読むのが好きだ。マンガでなくても十分、エッセイとして読める。豊富な体験とそれを伝える力がある。ちょっと塩野七生氏と重なる部分もある。相互に補完するほどにヤマザキさんが活躍することを期待している。