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全体は2部に分けられており、第1部では、核災害の概要が核爆発、放射線被曝、核兵器実験、原子力発電・核燃料サイクルの4つのテーマから論じられている。科学的な側面の解説だが、放射線が伝わるしくみや被曝の遺伝的影響など、一般に関心の高いトピックスがわかりやすくまとめられている。
第2部では、アメリカのビキニ水爆実験の被曝地であるマーシャル諸島、チェルノブイリ原発事故、東海村臨界事故の至近住宅街など、計6地域の調査報告がまとめられている。かつて致死線量の放射性物質が積もったマーシャル諸島ロンゲラップ島の回復の様子や、東海村の事故で住宅の方角によって被曝の高低が分かれたことなど、その内容はさまざまな意味で驚きをもたらしてくれる。
報告のなかには、放射能に汚染されているにもかかわらずその土地に住み続ける人々の印象的な姿が描き出されている。著者はそうした住民にまず測定結果を知らせ、不安を取り除くことを調査の第一目的に据えている。これは核災害に関する情報開示のあり方をあらためて考えさせてくれるものだ。最後に「家族のための放射線防護」という自衛策もまとめられており、一家に備えておきたい1冊でもある。(棚上 勉)
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に乗りこみ、地元の人々と同じものを食し、池で泳ぎ、
時に酒宴を供にする。測定結果は正しく伝えられ、
多くの住民の不安を取り除き、明日への希望さえ与え
ている。測定結果のレポートであると同時に、被災
地にあって懸命に生きる人々のくらしを知る上でも、
貴重な情報が詰まっている。
原子力技術の光と影を冷静に見つめ、被災地の環境<!P>!!調査の最前線で生き生きと活動する著者のその情熱が
伝わってくる。読んでいるうちに、被災地、たとえば
マーシャル諸島の人々のために、「何かしたい」、
「何かしなくてはいられない」、そんな前向きな気持ち
になれる1冊である。
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