本書を読んでいたら若いころ山登りで読図することを練習したことを思い出してしまいました。
地図の基礎知識は、ある程度持っていたつもりでしたが、本書が地図全般雑学的なことを取り上げながら書かれていたから、知らなかったことも多く楽しく読ませてもらいました。
「さまざまな『地図のウソ』」の章を読んでいて、私が高校山岳部のときの登山で地図を信用したばかりに酷い目に遭ったことなども思い出してしまいました。
長い尾根筋の登山道の途中に湧水がある水場の記号があったから安心していたら湧水が枯れていて給水出来なく、そのあと水のある稜線の小屋まで死ぬ思いで登ったことです。
今では、この尾根筋の登山口辺りは、その後の水害で大きく地図も修正されていますが、船窪小屋へ登る登山道だといえば登山をしている方なら御存知だろうと思います。
昭和30年代の話だから、登山道管理もいい加減だったのだろうから、信用したほうの不注意かもしれませんが、これも「地図のウソ」だと思い出しながら読んでいました。
「人の住むところに境界あり」の章では、アメリカ州境でコロラド、ユタ、ニューメキシコ、アリゾナの4州が接する点の話が面白く、そういえば、昔、アメリカのヘブンリー・バレイというスキー場へスキーに行ったときサウス・レイクタホという街のホテルに泊まった時のことも思い出してしまいました。
この街は、カリフォルニア州とネバダ州の州境が街の真ん中にあり、ネバタ州側の街はカジノホテルが多くあり明るく賑やかで、カリフォルニア州側の街と対照的な雰囲気だったのです。
ネバタ州では、ギャンブルが公認されているからこんな街ができてしまったのです。
もちろんスキー場も州境を挟んでいますから、ネバタ州へ滑り下りたり、カりフォルニア州へ滑り下りたりしていて面白い経験をしました。
スイスのツエルマットへスキーに行ったときには、州境どころか国境を越えてスキーをしたことも、この本を読んでいて思い出しました。
長いゴンドラで国境近くのクライン・マッターホルンまで上り、ここから滑り出してスイス国境を越えイタリア側のチエルビニアという街まで15kmの長いコースを滑り下りたことなども懐かしく思い出してしまいます。
私は、こんなコースを滑るとき必ず持っていたスイスの地図ですが、スイスの地図は読みやすくレベルが高いと思います。
本書を読んでいたら、思い出すことも多く楽しく読ませてもらいました。
地図のあれこれを語りたい人には楽しめる本だとお勧めしたい一冊です。