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世界のなかの日清韓関係史-交隣と属国、自主と独立 (講談社選書メチエ)
 
 

世界のなかの日清韓関係史-交隣と属国、自主と独立 (講談社選書メチエ) [単行本]

岡本 隆司
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

東アジアの近代史を描き直す力作 日清・日露戦争にいたる東アジアの国際関係を、16世紀からの歴史のなかでとらえる。ポイントになるのは、つねに朝鮮半島をめぐる力関係だった。

内容(「BOOK」データベースより)

朝鮮半島は、東アジアの国際関係史を考えるうえで、きわめて重要な位置を占めている。一六世紀の東アジア情勢から説き起こし、江戸時代の「日朝交隣関係」と「清韓宗属関係」の併存、一九世紀後半の「属国自主」を検証。そのうえで、近代の日清韓の利害対立、国際関係の行方を追う力作。日清、日露戦争にいたる道とはなんだったのか、大きなスケールで描く。

登録情報

  • 単行本: 210ページ
  • 出版社: 講談社 (2008/8/8)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062584204
  • ISBN-13: 978-4062584203
  • 発売日: 2008/8/8
  • 商品の寸法: 18.6 x 13.2 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By solaris1 トップ1000レビュアー
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 朝鮮は本当に中国の属国だったのか?が知りたくて読みました。すると、現代的概念の属国とは違う「属国自主」という関係だったとありました。これは当時の列強にも日本にも理解しがたい概念だったようで、英訳でも「属国」は「 a state tributary to China」、「自主」は「full sovereignty」であり、従属国「vassal state」ではない、としていたとのこと。あくまで私の理解ですが、「属国自主」についての解釈は清・朝間でずれがあり、「属国」とは朝鮮にとっては清が朝鮮を外敵から守る今の日米同盟のようなもの、清にとっては多分に名目的なもの(しかし非常に重要)、「自主」とは基本的に主権国家を意味していたが、列強の干渉が強まりだして以降、清は従属国として扱いだす、という意味の変化が見られ、更に双方「属国」と「自主」を局面で使い分けていた為、簡単には理解しがたい概念・関係だった、ということのようです。

 このような認識の相違は、1870年前後、開国を迫る列強に対して、清は「自主」を強調し、「一切の国事は自主にまかす」と言い、朝鮮側は「属国」を強調し、「勝手に異国と関係を結ぶことはでき無い」と、双方(開国という)面倒を避ける方便としたり、或いは日清戦争で敗北して朝鮮の軍事的保護者の地位から陥落し、朝鮮にとって「属国」の意味が無くなった時点でも清は「属国」は放棄しなかったという事例に見られる。更に欧米列強も「属国自主」の「自主」を、朝鮮を緩衝地帯として位置づける方便として認識し始めるなど、「属国自主」は様々に利用されたとのこと。

 しかも清が「属国」を放棄した後は「独立自主」という概念・関係が登場し、これも日本と朝鮮で認識のずれ(「自主」とは日本にとっては中立国化、朝鮮にとっては主権維持、「独立」とは朝鮮にとっては文字通り独立、日本にとっては「名目的独立」)があったとする。当時の属国/自主/独立の概念整理に役立ったが、時間が前後する記述が多く刻々と変化する情勢の理解には混乱した。
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形式:単行本|Amazonが確認した購入
本書はシナ(清)と日本の間で揺れ動き翻弄され、最後は滅亡した朝鮮の歴史をつづったものである。李氏朝鮮(韓国)は建国以来、ずっとシナ(明朝)の属国だった。属国と言うと自主権の一切無い奴隷のような存在=植民地という響きを持つが、古来、シナ人が築き上げた中華秩序というものは西洋の宗主国・植民地とは似ても似つかぬものだった。属国となると言うことは、シナ(明朝)を主と仰ぎ、皇帝から暦を下げ渡され、シナ(明朝)と同じ元号を用いるということを基本とした。そしてシナの首都に儀礼使節を送り、皇帝を敬う儀式を行うとシナから三倍返しどころか十倍返し以上のお礼の品を下げ渡され、中国と貿易することを許可されたのだった。「属国」にならないと中国と貿易することを認めない。属国になっても内政に干渉されるわけではない。平たく言えば「頭を下げるのはタダ。そうすればシナと貿易出来るということだったので、周辺国はこぞってシナに服属したのだった。唯一の例外が日本で、日本は孤高を保ち、シナに服属するのを潔しとしなかった。故に日本はシナから常にうろんな存在、いけ好かない存在と見られてきたわけだ。

このシナが作り上げた中華秩序が西洋のアジア進出で動揺する。西洋の論理は水も漏らさぬ三段論法で、植民地が犯した不始末には宗主国がすべて責任を持つというものだ。しかしこれはシナの論理とは違う。シナの論理はいいとこ取りで、「属国の不始末は属国の責任であって、シナの関知するところではない」というもの。これを聞いた日本及び西洋は「ああ、そうかい」ということで、琉球を処分して日本領土に組み入れ、台湾へと侵攻し、ベトナムはフランス領となった。それでもベトナムだの台湾だの琉球だの遠隔の「化外の地」で問題が起きていたうちは、まだよかった。ことが朝鮮半島に及ぶと、シナは自らの安全保障上看過できなくなる。そこでシナ(清朝)は袁世凱を朝鮮に派遣し、朝鮮の内政に露骨に干渉し朝鮮がシナの属国であることを満天下に示し、これ以上の「西力東漸」を防止しようとする。これに黙っていられなくなったのが朝鮮で、朝鮮は従来の属国自主を自分に都合よく解釈し、属国は名ばかりで自主が基本だと信じていたからたまらない。俄然、朝鮮国内では清に対する反発が強くなる。しかし、ここからが小国の悲しいところで、ろくな軍事力を持っていなかった朝鮮は自力でシナを排除することは不可能。そこで、最近でも廬武鉉ぬらりひょんが言い出した「朝鮮バランサー論」が出てくるのである。シナと周辺国を天秤にかけながら、勢力の均衡を図り、その中で朝鮮がいいとこ取りをするというアレだ。しかし、こんなもの、自らの軍事力の裏付けがなければ虚しい駄法螺に過ぎないことは歴史が証明している。朝鮮の国内はシナ派、日本派、ロシア派に四分五裂する。特に日清戦争でシナが日本にボロ負けすると、シナ派が勢いを失い、変わって力を増した親ロシア派がロシアの勢力を朝鮮半島に引き込んで日本に対抗させようとしたところで、朝鮮の命運は尽きる。世界中でロシアとの勢力争いを展開していた当時の覇権国である大英帝国が朝鮮のふしだらな行為を「もはや看過できない」不愉快な行動と断じ、大英帝国のエージェントたる日本にロシアの勢力を朝鮮半島から駆逐すべくゴーサインを出したからだ。こうして戦われたのが日露戦争で、日本は英国のバックアップを得て日露戦争を戦い抜きロシアに勝利し、朝鮮半島の宗主国となるお墨付きを英国から与えられる。不用意にロシアの勢力を朝鮮半島に引き込むような「空気の読めない」朝鮮人に自治は無理であり、大英英帝国の世界秩序の良き理解者である日本が朝鮮を統治した方が宜しいということで日本は大英帝国の承認のもと、晴れて朝鮮を併合し、「日本の一部」に組み入れていくのである。このあたりの経緯が、本書には声涙ともに下るばかりの筆致で描かれている。

巻末にソウルに今もある「独立門」の写真が掲載されている。独立門とは、韓国が一瞬、シナの軛から離れて「大韓帝国」なる「自主独立の国」を打ち立てた時、それまでソウルにあったシナへの属国の証「迎恩門(沖縄にある守礼門みたいなもの)」を叩き壊して、パリの凱旋門みたいな石の門を大急ぎで建てたのが今もソウルに残っているのだ。しかし、韓国が「独立」していたのは文字通り一瞬で、その後、韓国は日本の一部となっていくのである。この「独立門」を見る時、シナ、ロシア、そして日本と言う大国のはざまで翻弄された朝鮮の悲しみを覚えずにはいられない。

ちなみに現在でも尚、韓国では「朝鮮がシナの属国であったことは歴史上一度もない」というのが国をあげた「正しい歴史観」となっており、シナの宗主権など歴史上、一度も朝鮮は認めたことになっていないそうだ。
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