本書には、アフガニスタン戦争からイラク戦争にいたる期間に書かれたエッセイが集められている。著者は「世界ぜんたいの動きについて、長く持続的に情報を集め、分析し、考えて」いこうという姿勢をとっている。そうすることによって、ふつうの市民の心からはなれて暴走する政府やメディアに対抗できる考え方をつくりだそうというのだ。
たとえば、アメリカについて発言するときに「アメリカは」といわず「アメリカ政府は」あるいは「ブッシュ政権は」といってみる。反戦デモに参加する米国市民と、戦争へとかりたてる米国政府との間に境界線を引ければ、だれが本当に戦争をしたがっているのかが見えてくる。「テロ(や戦争)はいけないという空疎な意見の交換」をするだけでなく、なぜそれが起きてしまうのか、根源的な理由について思索を重ねること。それを実行するには、時代の速度からいったん身を引きはなし、この「本」をじっくりと読んでみる必要がある。(金子 遊)
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
288p,
By harryss (秋田県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 世界のために涙せよ-新世紀へようこそ2 (単行本)
宝物のような言葉があります。「たぶん、不幸を論じるのは義務なのでしょう。 なぜならそれは不幸な人々への関心の表明だから。 充たされた者にとっては、充たされない者の身を案じるのは義務だから」 この言葉に至るため、この本は是非読んでほしい本です。
2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
現状のイラクを予想しいる驚くべき本,
By
レビュー対象商品: 世界のために涙せよ-新世紀へようこそ2 (単行本)
「イラクの小さな橋を渡って」の拡大版とでもいいますか、9.11からイラク戦争開戦くらいまでの事象をメルマガで訴えている。最後の方の対談集もとても面白い。驚くのは、この時点で池澤さんは、戦争が長引き、泥沼になるだろうという事をしっかり予言している。やはり現地に行ってしっかり取材しながら現地の雰囲気を感じ取ってきているからだと思う。 やはりジャーナリズムは現場主義である。 ところで池澤さんはジャーナリストなのか?というと違うと思う。本多勝一さんのようなパリバリの左翼でジャーナリストという感じではなく、本当に淡々と現状を見つめ分析し事実を書くという事で、我々に感動を与えてくれているのだ。感動して終わってはいけない、何か行動に移さねば…とさえ思ってしまう。(左の人には違いないと思うが) 私のような本当に小さな日本のこと、いや福岡のことくらい考えていれば、とりあえず何とか日々過ごせる…という意識が染み付いている者と、アフガニスタンもイラクのように、なんか何か分けわからない圧制者がいたと思ったら、もっとわけのわからないアメリカがやってきて、無差別に爆弾落としたにされている国の人とは同じ人生でも充実度が?桁違いに違うだろうなぁ。 平和な国に生まれてよかったという言葉で済ますには、あまりに軽い。日本として原油を補給するとかではなく本当の意味で国際貢献が出来る国にならなければ、自分の代、次の代といつまでもこの平和が維持されるとは思えない。 少し「反アメリカ」というか「反ブッシュ政権」の色が濃いですが、世界はこの様にアメリカ中心に動かされているのかという事を実感できる本です。 この本はメールマガジンをまとめたものということだが、現在はもうメルマガは発行されていないのか
23 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
世界のために涙する。,
By ムーミン (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 世界のために涙せよ-新世紀へようこそ2 (単行本)
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