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12 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
思うようにならぬ人生の悲しみ,
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レビュー対象商品: 世界のすべての七月 (単行本)
1969年当時多くの若者が夢や憧れを抱いていた。あれから30年以上がたって、皆50歳をこえる歳になった。振り返ってみるとどうも思っていたような人生とは違う。どうしてこうなってしまったんだろう。誰もが抱えている、人に話せない悩みや悲しみがこの作品群には散らばっている。「私のせいではない。何かがどこかで狂ったのよ」そんな悲鳴にも似た声が聞こえる。でもまだまだこれから先もあるし、すべてを抱えて生きていかなければならない。恋もしなければならない。 見かけははげたり太ったり、でも基本的なところは若いころとちっとも変わらぬ自分。読み進むうちまるで自分のことのように、彼らの心情が分かる。悲しいけれど、情けないけれど、彼らの奮闘ぶりを見ていると愛さずにはいられない。村上春樹氏が気になるという気持ちが少しは分かる。
12 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
オブライエンのシフトチェンジ,
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レビュー対象商品: 世界のすべての七月 (単行本)
ティム・オブライエンといえばヴェトナム戦争の禍々しい記憶を紡ぐ、という固定化されたイメージがあるだろう。本作でも素材としてヴェトナム戦争が扱われているが、全体の中における断片として、である。村上春樹があとがきで述べているように本作は群像劇だ。特定の主人公がいる訳ではなく、1969年にアメリカのある大学を卒業した男女たち、それぞれのストーリーが語られているのだ。2000年夏の同窓会の場面と彼ら、個人の物語が交互に展開されていく。読んでいて感じたのは、ジョン・アーヴィングのような見事なストーリーテリングが発揮されていること。反復表現の多用や巧みな比喩に彩られた至高の文学を味わえることである。登場人物たちはぼく(29歳)より20歳近くも先輩なのだが、とてもホットな恋愛感情、性欲が赤裸々に吐露されている。中年になろうとも、なお、お盛んなものなんだ、と少々驚きながら読んだ。
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
素晴らしい,
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レビュー対象商品: 世界のすべての七月 (文春文庫) (文庫)
ハードカバーでも何度も読んだが、文庫になって持ち運びに便利なので購入。
ここには人生があるなあ、と。通勤時間に読むと、思わず電車を降り忘れそう になるくらい没頭する本。 一連のオブライエン作品を読まずにこの本から入った場合、どのように感じる かわからないけど、これまで読んできている人なら容易に感情移入のできる 納得の一冊だと思う。
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