常識っぽいものは一度定着してしまうと中々払拭されないものである。この本は、経済に関連した思い込みを打破するために書かれている。
「日本は公務員が多すぎる」という意見には、人口1000人あたりの公務員数は日本が先進国中で最も少ない部類に入ることを説明している。マスコミや政治家は役人を叩けばウケが良いから官僚叩きをするが、本当にこれ以上減らして大丈夫なのかと疑問を呈している。
「日本の労働生産性は低い」と言う意見もあるが、アメリカの労働生産性が高くなったのは従業員解雇のためである。
「労働人口が減るから外国人労働者を1000万人受け入れよう」というアホな議員もいるが、養う人口も減るのだから、一人あたりの所得は変わらないようにすれば良い。国家としてのGDP順位を意識する必要は無い。
その他、「不況対策にバラマキは効果がない」、「公的年金はいずれ破綻するから保険料は払い損」、「インターネットの集合知を活用すれば未来は明るい」など、世間に流布している説を否定している。
著者の説が全部が正しいとは限らないかもしれないが、毎日繰り返し報道される適当なニュースの断片だけを鵜呑みにしない必要性は感じた。