巻頭、巻末で著者自身が述べているのだが、彼の経歴は順風満帆に見えるともに、輝かしい。しかしながら、謙遜であろうが、必ずしもそうではないとのコメントを寄せている。こういったビジネス書は、大抵は自慢話のオンパレードで終始し、使い古された誰もが頷くセオリーと教訓を散りばめただけの内容になることがいかに多いことか!
しかしながら、本書は、この著者の経歴が示すように、専門畑を突き通すタイプではなく、進んで新たな道を求め、さまざまな異業の道を歩んできている人物である。そのためか、彼の考え方のなかには、常に普遍性の追求というところがある様に思われる。そういう意味からも、この書はただの狭い世界からみた、自慢話満載のリーダーシップ論ではないのである。
真のリーダーを育てるための方法論について、幹部候補の人材に求められることは、潜在的な能力、人間の価値そして、高い業績をたたき出すことであることは誰もが想像するところであるが、著者はそれに加えて、価値感に基づく行動規範がしっかりしているか、厳しく見ることが肝要であると述べている。そして人材の候補をピックアップしストレッチをかけ、さまざまな経験を積ませていくことである。それには従来考えているよりも非常に早い年齢より取り掛かる必要があるのだ。また、率先垂範を示せるリーダーを作る方法を、自身のGEでのCEOジャック・ウェルチとのやり取りを中心に実際の経験談を赤裸々に語り妙味を与え、そして読者への納得感をもたらすのである。
また、純粋に日本の国を憂い、未来の医療、政治にも言及しています。未来に目を向ける若い学生諸君そして、若いビジネスマンには読んでもらって損はないと思います。