メバロチンは、高脂血症治療薬であり、
三共(現・第一三共)のドル箱といわれた薬であることは良く知られている。
しかし、その開発の立て役者・遠藤章のことは、あまり大きく扱われてこなかった。
ここにスポットを当てたのが、本書である。
遠藤の生い立ちや、開発者としての成長の過程。高脂血治療薬の開発の過程。
そしてその中で、明かされるメルク(米国・大製薬会社)との駆け引き、の数々。
また、三共内部での遠藤の微妙な立場と開発の紆余曲折。
三共が、もっと大きな会社になっていたかもしれない、機会損失。
また、遠藤自身ももっと賞賛されて良いはずなのに・・・。
(この関連で、ノーベル賞受賞者が生まれている)
そんなことが、つづられている。
著者の意図とは異なるかもしれないが
世の中に役に立つ成果を出しながら、それほど報われず、でも、それでよし、とする心持ちがすがすがしい、と思う。