ある日突然美少女になってしまった美少年のお話。
主人公の性別変換の行き来、お母上の設定、学園の秘密(?)など、大変素敵な設定だったのであらすじを読んで購入しました。
設定は期待はずれではなかった! むしろ前半は性別に関するアレやコレやがいけしゃあしゃあと出ていて面白かった。人物もけっこう光っていたし、アタリだと思いました。
もちろん後半もおもしろかった……が、すらすらと読みやすい代わりに設定の厚みが出ていなかったような気もする。経過をさらさらっと読み流す感じではなくて、もうちょっといろいろと細かく読みたかった。学園内での秘密の探し物というキーもあるんだから、もっと生かして盛り上げて欲しかったな。後半はちょっと失墜ぎみだった…。
そして性別がころころと変わってしまう主人公の婚約者というせっかく素敵な設定があったのに、オチだけオチてうまく生かしきれてなかったように思った。せめてあと少しくらい主人公と婚約者の触れ合いがあってもいいんじゃ……てかほとんどなかったような。文字通りオチだけで、そこが唯一期待はずれでした。婚約者たちの人物像はよかっただけになお惜しい。
そもそもこれだけの設定を1冊まとめてぽんと出すのが無理だったのかな?
でも、文章が読みづらいということもなく、設定は光るものがあるので、続編が出たら是非買いたいと思う。この1冊で足りなかった満足感が得られればいいな!
この1冊で主人公の性別とそれにまつわる婚約者たちのドタバタを色濃く描いて、そこから学園生活のアレやコレやに発展していってほしかったかも。
設定、ストーリー、人物はすごくよかったから、あとは厚みさえあればばっちりだった!
一応大切に本棚にしまっておきます。