夜中に読み始めたが、読むのを止められず、一気に読んでしまった。
こんな凄い内容の本だとは、読む前には想像できなかった。
この本の帯やポップの言葉は、この本の内容を正確に伝えていないと思う。
奥田透氏は子供の頃から、大きな挫折を何度も経験した。
しかしそれに屈することなく、自分は成功できるんだと信じ、厳しい料理修業の世界へ
飛びこんで行く。山あり谷あり。大きな試練は子供時代だけではない。
心が折れてしまうような体験。挙動がおかしくなって、自殺を考えてビルの屋上から
地上をのぞきこむような体験。そんな経験をも乗り越えて、三年連続のミシュラン三ツ星
がある。たぶんここまで料理に打ち込み、料理のことを考えて今の「銀座小十」があるとは、
誰にも想像できないと思う。
成功している人は、人の何倍もの努力を努力とも思っていない、ということを改めて教えて
くれる本でもある。また、奥田透氏の謙虚で素晴らしい人間性が、文章全体からにじみ出ている。
一読に値する、大きな価値のある本だと思う。