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世界がキューバ医療を手本にするわけ
 
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世界がキューバ医療を手本にするわけ [単行本(ソフトカバー)]

吉田 太郎
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

米国の医療問題に取り組んだアカデミー賞監督マイケル・ムーアの『シッコ』のなかで、彼が、米国の医療制度に見捨てられた患者さんたちを引き連れて向かうのが、キューバの病院です。

カリブ海に浮かぶ貧しい島国が、なぜ、医療システムだけは、米国をしのぐ先進性、利便性を持ち得たのか?

その疑問に、ズバリ、答えるのが、本書、WHO(世界保健機関)が太鼓判を捺す医療大国キューバからのリポートです。
乳幼児死亡率は米国以下。
平均寿命は約八〇歳。
がん治療から心臓移植まで医療費はタダ。
大都市の下町から過疎山村まで、全国土を網羅する予防医療。
世界のどこにもないワクチンを作りだす高度先端技術。

同時に、曲がり角に立つ日本の医療制度の問題点を鮮やかに映し出します。

「聖域なき構造改革」から、「持続可能な医療福祉社会」への転換のためのブループリントを描かなければならない先進諸国にとって、キューバの挑戦は、イギリスBBCテレビをはじめ、欧米メディアではかなり広く報道されていますが、日本では、初めての本格的リポートです。

内容(「BOOK」データベースより)

乳幼児死亡率は米国以下。平均寿命は先進国並み。がん治療から心臓移植まで医療費はタダ。大都市の下町から過疎山村まで、全国土を網羅する予防医療。世界のどこにもないワクチンを作りだす高度先端技術…キューバはWHOも太鼓判をおす医療大国だ。鍼灸や気功、リナックスOSによるパソコンネットの整備でソ連崩壊後の経済危機も克服し、その医療水準を堅持したキューバは、観光とバイテク製品の輸出で、いま年12%という空前の経済成長に湧いている。だが、好景気がもたらしたのは、若者の勤労意欲の低下、ニューリッチ階層の出現による格差社会、そして高齢化社会への対応という新たな難題だった。革命は倫理喪失から内部瓦解する。石油の枯渇による将来的なグローバル経済の破綻を憂える老い先短いカストロが打った最後の一手は、失業中の若者たち全員を雇用しての「もったいない運動」の展開と高齢者介護の充実、貧しい開発途上国への医療援助だった。「革命とは、心優しく人びとを支援すること」青年医師ゲバラが志半ばにして倒れてちょうど半世紀。「持続可能な福祉医療社会」の実現を目指してカリブの小国が続けてきた模索は、日本の将来を懸念する現場の医師や患者に、もうひとつの未来へのヒントを垣間見せてくれる。市井の人びと、医師、研究者、保健医療担当官僚への現地インタビューを通じて、変化し続けるキューバの姿を克明に描いた最新リポート。

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 268ページ
  • 出版社: 築地書館 (2007/8/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4806713511
  • ISBN-13: 978-4806713517
  • 発売日: 2007/8/10
  • 商品の寸法: 18.6 x 13 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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73 人中、66人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本(ソフトカバー)
 マイケル・ムーアーの新作、米国の医療問題を扱ったドキュメンタリー映画「シッコ」を見て、キューバ医療に興味を持ち、この本を読んでみた。興味深かった点は、1.システマティックにプライマリーヘルスケアを実践していること、2.現場に密着した人材育成を大学で行なっていること、3.代替医療とITを盛んに活用していること、4.先端医療の研究開発が盛んなこと、5.米国との鎖国状態の中で、米国以外の国々と協力し、独自に医療システムを発展させたこと。但し、これらの情報の信憑性を公正に評価するには、著書が巻末に示す参考資料以外に、英語圏以外の資料にも目を通す必要がある。
 得てして日本の学術は全てにおいて米国偏重主義の様相のなか、日本の医学の米国至上主義は最たるもの。医学(学術)と医療(現実)は似て非なるもの。英語による学術的言説が一般化している世界の傾向の中において、日本の医学が米国偏重主義でも仕方ないが、医療まで米国偏重主義では聊か良識が疑われる。日本の医療システムを考える際に、直接的な参考とは言わないまでも、色々と考えさせられる内容が詰まっている。また、医療同様、キューバが有機農業大国であることも興味深い。日本の医療界、公衆衛生学や社会医学の分野では全く注目されることのないキューバ。その現状を知るには良書である。と言うより、他にキューバの医療に関し、詳細に記述された和書はこれまで皆無であった。
 医学や医療以外にも政治学や政策を専門とされている方にも一読の価値あり。
このレビューは参考になりましたか?
32 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本(ソフトカバー)
キューバを旅したとき,ヒッチハイクで乗せた青年は,医師であった.都市の病院に研修に出掛けるために,乗せてくれる車を待っていたと言う.熱心に英語で語り掛ける姿は,いかにも誠実そうで,彼の医療に対する真摯な態度に感心した.その誠実さがソーシャル・キャピタルを生み出している.

革命初期には革命自体をアフリカや南米の諸国に輸出しようとしたが,必ずしも成功には至らなかった.しかし,その後のキューバ医療のそれらの国への援助は,戦略というよりはボランティアであり,多くの命が救われた.

援助を支えたのは,教育であることがわかる.革命以降,人材,物資,書籍,ほとんど無い中から独自の医療教育制度を作り上げ,更には徹底したプライマリーケアを行い,その中で人材を育成してきた.

公的にキューバを取材すると,比較的模範的な事例が紹介されるだろうし,その成果が誇張されて紹介されるのは致し方なかろう.特にインターフェロンの開発など,どこまで独自で行ったものか不明である.諸外国の企業の成果をフリーライドしているという非難があるのも事実である.その分を差し引いて読む必要はあろうが,世界でも稀有でミラクルなキューバの医療を知ることは,本当の福祉とは何たるかを考えるマテリアルになる.
このレビューは参考になりましたか?
24 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By casanegra VINE™ メンバー
形式:単行本(ソフトカバー)
出版されたタイミングが何とも巡り合わせを感じます。
マイケル・ムーアの「シッコ」がリリースされたり、日本でで福岡で福祉事務所に生活保護をうち切られて
餓死者が出たりと、弱者への切り捨てが顕在化した年でした。
おまけにC型肝炎の薬害まで表面化して、誰のための医療行政なのかと考えさせられる日々です。
日本の自殺者は2007年も3万人を超え(9年連続)たそうで、キューバと日本のどちらが豊かなのか分からなくなります。

エピローグに出てくるバヨナ氏(元駐日本大使で医学の勉強もした人)の話もなかなか面白かったです。
著者は取材を通して実に魅力的な人たちと出会っているという実感が伝わってきます。

キューバの経済封鎖に賛成しているのはアメリカ・イスラエル・パラオの3カ国だけというのも初めて知りました。
いかに日本は情報が遮断されているか痛感します。

医療・教育システムのや優れたバイオテクノロジーの話も興味深いものです。本当にたくましい国と感じさせてくれます。
テレビや新聞によく出てくるお医者さんにもぜひ読んで頂きたいです。
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