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世界がわかる宗教社会学入門 (ちくま文庫)
 
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世界がわかる宗教社会学入門 (ちくま文庫) [文庫]

橋爪 大三郎
5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (29件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品説明

   東京工業大学大学院教授の著者が同大学で講義している「宗教社会学」をもとにした本である。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教の世界4大宗教がどのように発生し変遷したか、中国から朝鮮を経て日本に入った儒教が日本特有の精神風土の中でどのように変質したかを「高校生を相手にするつもりで」語っている。だからわかりやすいが、半面、教壇から無知の学生を見下ろす教師特有の独善的目線が気になる。それと「日本人は宗教音痴である」「世界でただひとり宗教を知らない国民である」「そういう日本人がこのまま国際社会に出るのは大変危険である」「だから21世紀を迎える日本の将来のためにも宗教を理解する必要がある」という講義の前提は、いささかステレオタイプではないか。

   たとえば、日本人の死生観について「日本人は、復活や輪廻を信じてもいないし、現世中心主義に徹するほど合理的でもないので、なんとなく死後の世界があるような気がしている。未開社会にはよくあるタイプの感覚ですが、文明国にしては素朴すぎます」というのだが、宗教文明圏の現状を見ていると、日本は「未開社会」でよかったと思うことが多い。中東ではイスラム教徒とユダヤ教徒がテロと報復の悪循環から抜け出せないでいるし、和平合意が成ったはずの北アイルランドではカトリックとプロテスタントが相変わらず爆弾を投げあっている。コソボ紛争は東方教会系セルビア人とイスラム系アルバニア人の、カシミール紛争はヒンズー教とイスラム教の対立である。アフガニスタンではイスラム原理主義が貴重な世界遺産を爆破し、スリランカではヒンズー教徒が自爆テロを繰り返し、インドネシアのアンボンではキリスト教徒とイスラム教徒が殺しあい、ロシア正教会のロシア人はチェチェンのイスラム教徒を爆撃している。

   本書は「日本人はイスラム教を戦闘的だと思っているが、戦闘的だったのはキリスト教のほうなのです」と教えてくれる。しかし、宗教文明圏は見てのとおりの修羅場を現出しているのだから、この際どっちが戦闘的かは、どうでもいいことである。いったい宗教とは何なのか? 宗教は「社会構造の中でも、もっとも重要な社会構造である」と著者は言うが、それなら20世紀の世界の半分を支配した共産主義も宗教ではないのか? 中国共産党の「法輪功」弾圧も宗教間対立として、つまり宗教社会学の立場から説明してほしかった。もちろん、それがなくても、この本は宗教抗争の背景を理解するのに役立つ解説書である。(伊藤延司)  --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

宗教なんてうさんくさい。うっかりハマったら怖い。だから近づかない。多くの日本人はそう思っている。だけど、どんな国でも地域でも、宗教はすっかり日常に溶け込んでいる。文化や価値観の骨格であり、それゆえ紛争のタネにもなる。宗教を知らなければ、世界の人びとを理解することはできないのだ。この本では、世界の宗教を理解するための基礎中の基礎を紹介。「人類の叡智としての宗教」のエッセンスが詰まった、小さいながら充実の入門書。

登録情報

  • 文庫: 308ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2006/05)
  • ISBN-10: 4480422277
  • ISBN-13: 978-4480422279
  • 発売日: 2006/05
  • 商品パッケージの寸法: 14.8 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (29件のカスタマーレビュー)
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57 人中、44人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 2つの残念 2001/11/21
By takecy
形式:単行本
教科書的な説明がなされてはいるものの、解説がブツ切り、という印象が否めない。これは、著者自らもあとがきで記している通り、本書が、大学の講義で使ったハンドアウトにそのままコメントを付け加えた、という体裁を取っているためでもあるが、それにしても、もう少し、話(論理)の大きな流れ、があると、もっと読みやすかったのではないか、と思わざるをえない。

また日本の宗教に関して、「神道」にまつわる章がまったくないことも、残念でならない。明治の近代化における神道の国教化はもちろん、神道の歴史的形成や、天皇家との関係、神と仏をごっちゃにする「神仏習合」の思想など、その詳しい解説を抜きにしては、日本の宗教(社会)を語ることは難しいのではないか。

ただ、儒教社会である当時の中国が、仏教という本質的に異なる外国の宗教を受け入れた理由に言及したり、ルターやカルヴァンと日本の鎌倉新仏教を、同じ宗教改革として捉えるなど、世界史、日本史の枠を超えた、柔軟な問いの設定が行われており、興味深かいところも多かった。個別の宗教の知識を踏まえた上、このような柔軟さと大胆さでもって、世界の宗教とその民族や社会の関係性について一貫して論じるような、アドバンストステージ版の執筆に期待したい。

このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
宗教や思想に興味のある方には不向きです。あくまで物知り的知識と、一般的に社会にどう影響しているかについて書かれたもので、客観的な知見と主観的な見解が混在して記述されているので読んでいて疲れます。
このレビューは参考になりましたか?
55 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 入門書と侮るなかれ 2003/5/27
形式:単行本
浄土真宗の家に生まれ、プロテスタント系の学校に通い、半年以上イスラム圏を旅した経緯もあり、宗教に少なからず興味を抱いてきたボクとしては、人並み以上に<宗教>というものについて通じているつもりでいた。だからこの本についても復習のつもりで読んでみたのだが、入門というタイトル以上に濃い内容でとても勉強になった。東京工業大学での講義「宗教社会学」をもとにコンパイルされたテキストで、宗教オンチの初心者のみならず誤解だらけの宗教オタクまでをも対象に、「わかっているつもりでわかっていない」宗教について各論比較しながらわかりやすい講釈をしてくれている。批判的なレビューも書かれているが、各宗教が発生した理由(社会的背景)についての推察を橋爪さんが口語体で披露する<ぶっちゃけ大胆解釈>はとても新鮮で他の宗教解説書にはない面白さがある。「一冊読めば、宗教とはどういうものかひととおりわかってしまう便利な本」にしたいという著者の目論みが見事に成功した素晴らしい本だった。
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5つ星のうち 4.0 世界の宗教が概観できる!
社会学者橋爪大三郎の『世界がわかる宗教社会学入門』は廉価ながら宗教社会学入門事典。事項索引、人名索引、宗教社会学関連年表は、ヨーロッパ、アジア、日本と並列して時系... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: 学徒の声
5つ星のうち 1.0 仏教理解がひどい
著者が、本でだけ宗教を理解してるのがよくわかる本です。

とくに、仏教理解がひどい!... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: WaterSeesWater
5つ星のうち 5.0 面白かった
大変為になった。本を読む事はこう言う事だ。
良い本に、安く出会って、幸福です。
投稿日: 3か月前 投稿者: t0903t
5つ星のうち 5.0 まずは哲学!
今、盛んに英語を勉強しなさいとか、TOEIC何点以上が企業における昇任要件になったりするなどグローバル社会への対応が望まれている。... 続きを読む
投稿日: 7か月前 投稿者: めざし御殿
5つ星のうち 2.0 なぜ初心者の気持ちを分かってくれないのか
宗教社会学”入門”としておきながらまったく入門には向かない... 続きを読む
投稿日: 13か月前 投稿者: メグスリ
5つ星のうち 5.0 宗教史を通じて現代社会を理解しよう
これまで宗教心が薄く、神も仏も信じる気持ちが湧かなかったが、そのくせ、聖書や般若心経など読み物、哲学書として読むのは好きで、空海や最澄、親鸞の伝記を通して、彼らの... 続きを読む
投稿日: 14か月前 投稿者: jackey&loco
5つ星のうち 1.0 宗教オンチによる宗教オンチのための宗教入門
... 続きを読む
投稿日: 21か月前 投稿者: 服部弘一郎
5つ星のうち 4.0 本は面白かったですが、タイトルとは少し違うような
博学な著者らしい幅広い情報を基にした本なので、情報の量としてはけっこうなボリューム。... 続きを読む
投稿日: 2011/4/27 投稿者: t-kit
5つ星のうち 3.0 教科書的に用語が散りばめられた、駆け足で読む宗教社会学
 東京工業大学の教授が、担当する宗教社会学の講義内容を基に一冊に編んだ書です。... 続きを読む
投稿日: 2011/4/25 投稿者: yukkiebeer
5つ星のうち 1.0 高校生の参考書
『○○入門』の類の本は、数数多上梓されているが、その内容を問われた場合、玉石混交といわざるを得ない。例えば、石川文康『カント入門』、竹田青嗣『ニーチェ入門』などは... 続きを読む
投稿日: 2011/1/22 投稿者: ヴァンセンヌ中納言
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